パナソニック システムソリューションズ ジャパンと金庫設備・入退室管理製品メーカーのクマヒラは2021年9月29日、「顔認証・鍵管理サービス」を発表した。シリンダー鍵などの物理的な鍵を、クラウド型の顔認証サービスを利用して管理するサービスである。同年12月に見積受付を開始する予定である。
パナソニック システムソリューションズ ジャパンとクマヒラの「顔認証・鍵管理サービス」は、シリンダー鍵などの物理的な鍵を、クラウド型の顔認証サービスを利用して管理するサービスである(写真1)。
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クマヒラの鍵管理システムと、パナソニックの顔認証技術を活用した顔認証SaaS「KPASクラウド」を組み合わせて構成する。用途に応じて、個別収納型の鍵管理機と、鍵や重要物の大量保管が可能なオープン収納型の鍵管理機の2種類を用意している。
鍵管理業務は、マンションやオフィスビル、インフラ施設に出入りする外部利用者に対して、電気室など重要な施設や設備の鍵を受け渡すとともに、鍵の返却・保管までを一元的に管理する業務である。
従来、鍵管理台帳を基に現場の管理者が行っていた、鍵の「保管」、利用者の「制限」、取り出しと返却の「記録」といった管理業務の手作業を、鍵管理サービスで運用・管理する。これにより、管理の正確性と効率性を向上する。
従来の鍵管理システムでは、鍵の受け渡し、返却・保管において、ICカードやQRコードなどの許可証を利用者に対して発行している。しかし、この方法では、ICカードやQRコードの紛失や不正利用が発生し、重大なインシデントにつながる恐れがある(図1)。
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この問題を解決するために、両社のサービスでは顔認証を採用した。顔認証を組み込むことで、許可証の発行業務をなくし、鍵の盗難・不正利用を防止する。クラウドに顔情報を登録・設定しておくことで、現場に管理者がいなくても鍵の受け渡し、返却・保管が行える仕組みである(関連記事:パナソニックとクマヒラ、顔認証による鍵管理サービスの事業化で協業)。