NECは、アプリケーション性能管理(APM)ソフトウェア「IBM Observability by Instana APM」を2021年9月27日から販売している。Instanaは米IBMが2020年11月に買収した米Instanaの製品で、コンテナなどを活用したクラウドネイティブなアプリケーションの性能を、秒単位でリアルタイムに計測できるとしている。日本IBMが2021年10月5日に発表した。
NECが販売する「IBM Observability by Instana APM」は、米Instana(米IBMが2020年11月に買収)が開発したアプリケーション性能管理(APM)ソフトウェアである。Instanaの名称・社名はInstant Analysisに由来する(画面1)。
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サービスの応答性能やリソースの状態を監視したいシステムに専用のエージェントソフトウェアをインストールして利用する。監視対象となるアプリケーションに変更を加えることなく性能監視が行える(関連記事:コンテナなど次世代アプリ向けのAPM、機械学習を装備した「Instana」が登場)。
特徴は、コンテナやマイクロサービスといった、クラウドネイティブのインフラ技術を活用したアプリケーションの性能監視にフォーカスしていることである。仮想サーバーやコンテナを用いたアプリケーションの構造を自動認識する。それぞれのコンテナなどをドリルダウンして監視項目値を参照できるほか、トランザクションの状態や障害がユーザーに与える影響度などをサービス単位で把握できる。
性能を秒単位の短い時間間隔で計測する。システム管理者は、システムの構成が変更された際、リアルタイムに性能上の問題を把握できる。
NECはこの分野で、運用管理ソフトウェア「WebSAM」を長年提供している。今回、IBM Observability by Instana APMを製品ラインアップに加えることで、アプリケーションの可観測性を高めている。「各種の環境で稼働するクラウドネイティブ型アプリケーションの性能管理の強化を支援する」としている。