[事例ニュース]
足利銀行、住宅ローンの審査業務アプリをPower Platformで構築、2021年度下半期に稼働予定
2021年10月19日(火)日川 佳三、河原 潤(IT Leaders編集部)
足利銀行(本店:栃木県宇都宮市)は、住宅ローンの審査業務を「Microsoft Power Platform」で自動化・デジタル化するPoC(概念検証)を、2021年2~3月にかけて実施した。年間で7000件発生するプロセス管理の効率化を図る。2021年度上半期(4~9月)に住宅ローン審査業務用アプリを開発してテストし、2021年度下半期(10月~2022年3月)から全15店舗のローンセンターに段階的に導入して実運用を開始する予定である。PoCを支援したSIベンダーのアバナードが2021年10月19日に発表した。
足利銀行は、住宅ローンの審査業務を日本マイクロソフトの「Microsoft Power Platform」で自動化・デジタル化するPoCを、2021年2月から3月にかけて実施した。年間で7000件発生するプロセスを効率化する。
2021年度上半期(4月~9月)に住宅ローン審査業務用アプリを開発してテストし、2021年度下半期(10月~2022年3月)から全15店舗のローンセンターに段階的に導入し、実運用を開始する(図1)。
図1:足利銀行が構築した「住宅ローン審査アプリ」の概要(出典:アバナード)拡大画像表示
足利銀行は、個人向け融資の8割以上を占める住宅ローンの審査業務をITツールで効率化するプロジェクトを、2020年10月に開始した。2021年1月に要件整理を開始し、2021年2月から3月にかけてPoCを実施した。PoCの結果、住宅ローン審査業務を効率化できることが分かったので、実運用への移行計画を策定した。
効率化の目標として足利銀行は、「実行までの日数の短縮」、「顧客が用意する書類の削減」、「銀行側の事務作業の省力化」の3点を挙げている。紙資料をできるだけ電子化し最後まで電子データとして扱うことによって、住宅ローン審査業務の作業量を半分程度に減らすことを狙う。
アバナードの支援の下、Power Platformを選定した。足利銀行は、作業の自動化だけでなく、業務プロセスの改革に寄与すると判断した。このほか、SharePointをデータベースとして使える点、システム連携コネクタが充実している、現場の行員でもローコードで開発できる点、操作性がMicrosoft 365(旧Office)と似ている点なども評価したという。
Power Platformは、業務アプリケーションを容易に開発するローコード開発を含めたクラウドサービス群である。アプリケーション作成ツール「Power Apps」、RPA/プロセス自動化ツール「Power Automate」、データ分析ツール「Power BI」、チャットボット作成ツール「Power Virtual Agents」で構成する。
構築した住宅ローン審査アプリは、Power Appsを使ってローコードで開発した。ローン審査システムとの連携や、顧客への審査結果の通知は、Power Automateを使って自動化する。顧客情報データベースにはMicrosoft Dataverseを使い、Power BIを使ってデータを分析できるようにする。
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