ソニー銀行は、住宅ローン審査のオペレーションを改善し、文書管理基盤とともに2021年5月に稼働させた。新たなオペレーションでは、審査書類をソニー銀行に送付する手段を増やし、郵送、メール添付、ファクスに加えて専用サイトへのアップロードを可能にした。これにともない、どの経路から来る書類でも効率的に一元管理できる仕組みとして、文書管理システムの「SPA Cloud」(ウイングアーク1stが提供)を導入した。ウイングアーク1stが2022年2月7日に発表した。
ソニー銀行は、住宅ローン審査のオペレーションを改善し、文書管理基盤とともに2021年5月に稼働させた(図1)。新たなオペレーションでは、審査書類をソニー銀行に送付する手段を増やし、郵送、メール添付、ファクスに加えて、専用サイトへのアップロードを可能にした。これにともない、どの経路から来る書類でも効率的に一元管理できる仕組みとして、文書管理システムのSPA Cloudを導入した。
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従来は、書類受付から審査結果の告知まで3~5週間かかっていた。特に、書類の受付と確認に1~2週間がかかっており、ボトルネックになっていた。これを改善するため、顧客が書類をアップロードして提出する方法を追加した。書類の受付や確認を含め、書類の管理に要する時間を短くすることによって、書類受付から審査結果の告知までを早期化した。
ソニー銀行は、顧客管理にSalesforce.comのExperience CloudとService Cloudを活用している。SPA Cloudでは、Salesforceで管理している顧客情報と書類を紐づけて管理する。これにより、各経路から送られてくる書類を、SPA Cloudを介してSalesforceの画面から確認できるようにした。また、SPA Cloudでは、住宅ローン関連の書類だけでなく、過去20年分の顧客関連書類のデータを一元的に管理している。これにより、数百万個のフォルダから対象フォルダを4秒程度で検索可能になった。
なお、アップロードは、ソニー銀行から顧客にExperience CloudのIDとパスワードをメールで送り、顧客にファイルをアップロードしてもらう。メールで受け取った際には、Service Cloudで検索した顧客フォルダにドラッグ&ドロップで格納可能である。郵送で受け取った書類は、顧客のQRコードが付いた表紙を出力して書類と一緒にスキャンするという工夫によって、顧客ごとのSPA Cloudフォルダに自動的に格納する。
今後は、紙の書類のスキャン作業にAI-OCR(光学文字認識)などを活用することにより、書類の振り分けを自動化させる予定である。