データ・アプリケーション(DAL)は2022年3月31日、EDI(電子データ交換)ソフトウェア新版「ACMS Apex V1.6」を提供開始した。新版では、起動時間を従来比50%短縮し、計画メンテナンスを容易にした。価格(税別)は、サブスクリプションモデル場合、スタンダードエディションが月額2万4000円から、エンタープライズエディションが月額6万4000円から、アドバンストエディションが月額12万円から。
データ・アプリケーション(DAL)の「ACMS」は、流通業の受発注データを業界標準プロトコルでやり取りするためのEDI(電子データ交換)ソフトウェアである(関連記事:DAL、EDIツール「ACMS Apex」を強化、製品連携でWeb画面を介した取引を容易に)。
全銀協手順などのレガシー手順のほか、ebXML MS 2.0、EDIINT AS2、JX手順、SFTPなどのEDIプロトコルが使える。ACMS ApexはACMSの最上位版にあたり、社内システム連携(EAI)機能を備える。
今回の新版(V1.6)では、起動時間を短縮した。さらに、トランザクションのクリーンアップ処理の実行時間を短縮した。いずれも、大量のトランザクション処理を日々運用する企業に向けた強化ポイントである。
まず、ACMS Apex起動時における管理データベースの読み込み処理を改善した。これにより、起動時間を、以前のバージョンと比べて50%短縮した。再起動や、システム停止前に止まっていた処理のリトライや通信の再開、といったタスク処理を速やかに開始可能になった。
起動時間を短縮したことで、長時間のシステム停止が難しい計画メンテナンスの場面でも、ACMS Apexの起動時間を配慮する必要がなくなった。ACMS Apexの管理サーバーに障害が起こった際に代替サーバーへと自動で切り替えるACMS Apexクラスタ機能においても、復旧時間を短縮できる。
また、トランザクションのクリーンアップ処理の実行時間を短縮した。トランザクションのクリーンアップ機能に分割削除モードを追加し、メモリーリソースの消費と実行時間を改善した。大量の通信処理やアプリケーション処理を運用する環境でも、既存の挙動を担保しながら、不要な一連のトランザクション処理を分割削除できる。大量のトランザクション処理に適するとしている。