[新製品・サービス]
Oracle Cloudをオンプレミスに置ける「OCI Dedicated Region」が小規模対応、12ラック100万ドルで導入可能に
2022年6月23日(木)日川 佳三(IT Leaders編集部)
米オラクル(Oracle)は2022年6月21日(米国現地時間)、Oracle Cloudをオンプレミス環境で運用するサービス群について、より小規模に導入できるようにすると発表した。ユーザー企業のデータセンターをOracle Cloud Infrastructureのリージョンとして利用できる「OCI Dedicated Region」について、年間で12ラック100万ドル(約1億3500万円)から導入可能にした。また、最小構成1ラックで導入可能な新サービス「Compute Cloud@Customer」についてもプレビューとして発表した。Compute Cloud@Customerの価格は未定だが、消費ベースで課金する。
Oracle Cloudには、ユーザー企業のデータセンターをOracle Cloudのリージョンとして利用できるサービス「OCI Dedicated Region」がある。Oracle Cloudで提供しているサービス群を、オンプレミスのデータセンター上で利用可能である。国内では野村総合研究所(NRI)が利用している(関連記事:NRI、「OCI Dedicated Region」を東京に加えて大阪データセンターに導入、DR環境が稼働)。
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米Oracleは今回、OCI Dedicated Regionを、より小規模な構成で導入可能にした(図1)。従来の最小構成は50ラックで年間600万ドル(約8億1200万円)だった。今回新たに、12ラックで年間100万ドル(約1億3500万円)で導入可能になった。必要なデータセンターのスペースと電力量、運営費用が少なくなるので、より幅広いユーザーがOCI Dedicated Regionを使えるようになる。
また、OCI Dedicated Regionよりもさらに小さなシステム規模でOracle Cloudをオンプレミスに導入可能なサービスとして、新サービスの「Compute Cloud@Customer」を発表した。Oracle Cloudとの互換環境(コンピュート、ストレージ、ネットワーク)を、最小構成1ラックで導入可能である。同サービスはプレビューという位置づけであり、詳細な価格体系は未定。消費ベースでの課金になる。
Oracle Cloudを利用可能なサービス群の位置付けは、図2の通り。実現可能なシステム規模に応じて、複数の選択肢を用意している。今回発表したCompute Cloud@Customerと同じシステム規模に位置するサービスとして、Oracle Cloudのデータベースサーバーを自社データセンターで運用できる「Exadata Cloud@Customer」がある。
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