東京エレクトロン デバイス(TED)は2022年8月23日、「TED AMERICA北米技術リサーチサービス」を販売開始した。北米に特化したIT製品とベンダーのリサーチサービスである。子会社の米TOKYO ELECTRON DEVICE AMERICA(TEDAI)が提供する。日米の商習慣の違いによる認識のズレや製品品質、技術サポートの不安などの懸念点を払拭するとしている。
東京エレクトロン デバイス(TED)の「TED AMERICA北米技術リサーチサービス」は、北米に特化したIT製品とベンダーについてリサーチするサービス。TEDの子会社である米TOKYO ELECTRON DEVICE AMERICA(TEDAI)が提供する。日米の商習慣の違いによる認識のズレや製品品質、技術サポートの不安などの懸念点を払拭するとしている(図1)。
北米の最新トレンド情報から新しいアイデアを取り入れたいと所望する企業を対象に、IT技術や製品の調査や、ベンダーの選定を支援する。TEDが持つ、ベンターリサーチや折衝のノウハウやネットワークを活用し、北米を中心とする最先端技術に関する情報を提供する。
「海外の最先端技術をいち早く入手したい企業が増えている一方、新型コロナウイルスの感染拡大による渡航の制限などから、最先端のIT製品やベンダーの現地調査が難しくなっている。最先端技術を取り入れたビジネス開発の機会が失われている」(同社)。
ユーザーのニーズに合わせて、「TED AMERICAリサーチポータル」と「カスタムリサーチサービス」の2つのサービスを提供する。
TED AMERICAリサーチポータルは、シリコンバレーに駐在するITエンジニアが注目するスタートアップ企業やIT技術、展示会の開催レポートなどを伝えるSaaSである。新しい情報をリアルタイムで得られるほか、コメント機能を用いてユーザー同士が情報を交換可能である。業界別のミクロ・マクロ情報やトレンドをキャッチアップ可能だとしている。
カスタムリサーチサービスは、ユーザーが求める具体的な課題や調査要件をもとに対象技術の市場動向を調査し、ベンダー数社を選定して比較レポートを作成する。希望するベンダーとの打ち合わせの設定、通訳、議事録の作成など、コミュニケーション全般を実施する。日米の商習慣の違いによる認識のズレや製品品質、技術サポートの不安などの懸念点を払拭するとしている。
TEDが挙げるカスタムリサーチサービスの主な特徴は、以下のとおり。
- IT技術に知見のある担当者がプロジェクト全般をサポート
- 日本企業が求める製品品質・技術サポートレベルに対応できるITベンダーを抽出
- 日本の商慣習にあった協力体制を築き、技術情報や導入事例などの情報を提供
- ITベンダーの資本力・構成人員・組織体制などを調査し、将来性・市場価値まで分析
- 実機検証・PoC要件をヒアリングし、TEDAIの検証ラボにて技術検証実施(オプション)
TEDが挙げるリサーチの実績例は、以下のとおり。
- AI (機械学習アクセラレータ、AutoML、データアノテーション)
- ITインフラストラクチャ(インフラ自動化、クラウド最適化、サービスメッシュ)
- サイバーセキュリティ(ペンテスト自動化、SAST/DAST、アプリケーション保護、アプリケーション脆弱性管理、APIセキュリティ、北米のMDRビジネストレンド)
- エッジコンピューティング(オーケストレーション、リモート監視、ローカル5G)
- 物流&流通テック(倉庫自動化ロボット、トラッキング&配送ルート最適化)
- 農業テック(遠隔栽培、収穫最適化、気象予測、北米でのドローン活用事例、垂直農法、害虫検知)
- 保険テック(北米でのサイバー保険&技術トレンド)
- リーガルテック(契約書の自動作成、分析&サマリー生成、プロセストラッキング)
- メタバース(北米での最新導入事例、NFTマーケットプレース、デジタルツイン、AR/VR)