[事例ニュース]
ブリヂストンがAWSと協業、小売やモビリティのサービスメニューを開発して運送業者に提供
2022年8月29日(月)日川 佳三(IT Leaders編集部)
ブリヂストンは2022年8月29日、小売サービスやモビリティサービスを強化するため、米Amazon Web Services(AWS)と戦略的な協業を開始すると発表した。AWSを活用したデータ活用基盤を構築することで、顧客経験価値の向上を中心とした新たなサービスを増やす。ブリヂストンはこれまでも米州においてAWSと協業を進めてきた。今回、協業の範囲をグローバルへと広げる。
ブリヂストンは、小売サービスやモビリティサービスをデジタル技術で強化するため、米AWSと戦略的な協業を始める。AWSを活用したデータ活用基盤を構築することで、顧客体験価値の向上を中心とした新サービスを増やす。ブリヂストンは従来、米州でAWSと協業を進めてきた。今回、協業の範囲をグローバルへと広げる(図1)。
協業の一例として、AWSの「AWS プロフェッショナルサービス」や「AWS Marketplace」のチームと連携し、ブリヂストンが提供するマーケットプレース「Bridgestone Marketplace」の実現に取り組む。小売サービスとモビリティサービスを中心にサービスメニューを用意し、運送業者などに提供する。
例えば、データの分析に基づいて車両運行ニーズを予測する精度を高め、車両のダウンタイム(使っていない時間)を削減する。また、小売サービスのネットワークを活用し、タイヤの交換やメンテナンスを効率化したり、デジタルを利用した決済サービスを提供したりなど、関連する商品サービスを一体化させて運送業者に提供する。
AWSを活用した新サービスの開発能力も高める。米州グループ会社のIT組織全体に対して、AWSのトレーニングプログラムを提供する。グローバルにおいても、今後5年間で数百人規模のデジタル人材を育成する。社内システムのクラウドへの移行も進める。ブリヂストンの北米データセンターをAWSに移行し、この上で新たなERP(統合基幹情報システム)を実装する。