丸紅情報システムズ(MSYS)は2022年9月7日、ソフトウェア開発タスク高速化ツール「Incredibuild」(開発元:イスラエルIncredibuild Software、日本法人:インクレディビルドジャパン)の販売を開始したと発表した。ソースコードのコンパイルやテストといった時間がかかるタスクを、複数台のコンピュータを使った分散並列処理によって高速に実行する。
丸紅情報システムズ(MSYS)が販売を開始した「Incredibuild」(開発元:イスラエルIncredibuild Software、日本法人:インクレディビルドジャパン)は、ソースコードのコンパイルなどの時間がかかるソフトウェア開発タスクを、分散処理によって高速化するツールである(関連記事:東陽テクニカ、ビルド作業を分散並列処理で高速化するツール「Incredibuild」を販売)。
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コンパイル作業などのワークロードを、既存のネットワーク(LANやクラウド)上に点在するアイドル状態のCPUに対して並列に分散する仕組み(図1)。使われていないCPUをローカルコアのように使って、あたかも数百コアと数百GBのメモリーを持つ高性能ワークステーションのように利用できる。
CPUリソースを提供するPCには、専用のエージェント「IncrediBuild Agent」をインストールするだけでよい。Incredibuildは、ネットワーク上にあるアイドル状態のCPUを自動的に検出し、プロセスを分散して処理を実行する。動作中のPCでも、未使用のCPUリソースがあれば、分散処理のために利用可能である。また、独自のキャッシュ機能を備えており、前回のビルドから変更がない部分(中間ファイルなど)をキャッシュして、これを再利用する。
丸紅情報システムズは、「アプリケーション開発者のPCがビルドに時間を取られてしまっている。開発工数が増加し、開発生産性が低下している」という課題を解決するとしている。