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「Webexの“三の矢”はCX」─シスコ、オムニチャネルコンタクトセンター「Webex Contact Center」を国内提供

2022年10月3日(月)神 幸葉(IT Leaders編集部)

シスコシステムズは2022年9月28日、クラウド型コンタクトセンター基盤「Webex Contact Center」を同年中に国内で提供開始すると発表した。これまでのWebexポートフォリオは、デジタルトランスフォーメーション(DX)推進、従業員体験(EX)向上を包含するが、オムニチャネルコンタクトセンターを標榜するWebex Contact Centerの投入で、顧客体験(CX)向上の支援にも取り組む。

Webexの“三の矢”はCX分野

 シスコシステムズがクラウド型コンタクトセンター基盤「Webex Contact Center」を、2022年中に国内で提供開始する。説明会には、シスコシステムズ 執行役員 コラボレーション・アーキテクチャ事業担当の菊池政広氏(写真1)が登壇。冒頭、人材獲得競争、経済のグローバル化、新型コロナウイルス感染症の影響で変化した日本のビジネス環境と、新サービス提供開始の狙いを説明した。

 菊池氏は、有名なサービスプロフィットチェーン(図1注1)を引用し、従業員と顧客の満足度には深い因果関係があることを示した。そのうえで、「働き方が変化し不確実な時代を生き抜くために、今日の企業はDXの推進に加えて、従業員体験(EX)や顧客体験(CX)向上にも取り組むことが重要である」と語った。

写真1:シスコシステムズ 執行役員 コラボレーション・アーキテクチャ事業担当の菊池政広氏
図1:サービスプロフィットチェーン(出典:シスコシステムズ)
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注1:サービスプロフィットチェーンは、従業員満足、顧客満足、企業利益の因果関係を示したフレームワーク。1994年、米ハーバードビジネススクールのジェームズ・へスケット(James.S.Heskett)教授らが論文『サービス・プロフィット・チェーンの実践法(原題:Putting the Service-Profit Chain to Work)』において提唱した

 シスコはこれまでWeb会議システム「Cisco Webex Meetings」などを通じて、DXやEXの基盤となるハイブリッドワーク環境を提供してきた。菊池氏によると、これまでシスコがWebexのポートフォリオとして放ってきたのはいわば一の矢(DX)、二の矢(EX)で、今回注力するCXは三の矢であり、その中核を担うのがWebex Contact Centerであるという。

 「サブスクリプション型のサービスが急激に普及しつつある現在、多くの企業や組織が顧客体験の重要性を再認識している。昨今の不確実な環境下においてビジネスを成功させるには、顧客の要望を理解し、パーソナライズされた顧客サービスを提供することが不可欠である」と菊池氏は述べ、Webex Contact Centerが、ユーザーにとって顧客との直接的な接点として機能することで、「日本人が得意とするおもてなしの部分をデジタルで推進していく」と説明した。

●Next:「オムニチャネルコンタクトセンター」でCXをどう実現する?

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