[新製品・サービス]
CTC、メインフレームとのデータ連携Web APIを生成する「OpenLegacy」、FinTech向けに販売
2022年10月17日(月)日川 佳三(IT Leaders編集部)
伊藤忠テクノソリューションズ(CTC)は2022年10月17日、メインフレーム接続API生成ツール「OpenLegacy」(開発元:米OpenLegacy、日本法人:オープンレガシージャパン)の販売を開始すると発表した。オープン系システムからメインフレームにアクセスするためのWeb APIをノーコード/ローコードで生成するツールである。メインフレームに対してCOBOLやPL/Iでアクセスし、メインフレーム側のプログラムには手を加えずに運用できる。FinTech事業に取り組む金融業を中心に販売する。利用するAPIの本数ごとに課金する。価格(税別)は年額1000万円から。販売目標として3年間で5億円を掲げる。
伊藤忠テクノソリューションズ(CTC)が販売を開始した「OpenLegacy」(開発元:米OpenLegacy、日本法人:オープンレガシージャパン)は、オープン系システムからメインフレームにアクセスするためのWeb APIをノーコード/ローコードで生成するツールである。最短で従来比10分の1程度の開発期間で新規サービスを提供可能だとしている(関連記事:レガシーシステム接続用Web APIをローコードで生成する「OpenLegacy HUB」)。
開発画面上で、メインフレームの入出力とWeb APIの定義をマッピングする。これにより、JavaやC#などを使って、マイクロサービス(単機能のWebサービス)としてWeb APIを生成する。こうして生成したWeb APIを、オープン系システムから呼び出して使う。残高参照・預金、振込・振替、口座開設・解約といった金融サービスの機能ごとに、Web APIのテンプレートを用意している。メインフレームに対してはCOBOLやPL/Iでアクセスするので、メインフレーム側のプログラムには手を加えずに運用可能である。
販売の背景としてCTCは、個人の属性や口座情報などを管理する勘定系システムでメインフレームを使っている場合が多いことを挙げる。「このため、金融サービスとITを組み合わせたFinTech関連のアプリケーションを実現するうえで大きな開発が必要になるケースがあった」(同社)。
CTCはこれまでも、金融機関向けにAPI連携サービスを提供している。OpenLegacyの販売開始とともに、OpenLegacyの導入に伴うシステム構築やコンサルティング、既存システムとの連携支援などのサービスも提供する。