サイバートラストは2022年11月1日、RHEL 9互換OS「MIRACLE LINUX 9」を提供開始した。同OSの公式ページからインストールイメージを無料でダウンロードして利用できる。同時に、「MIRACLE LINUX 8」のマイナーアップデート版「MIRACLE LINUX 8.6」も提供開始した。
サイバートラストの「MIRACLE LINUX」は、Red Hat Enterprise Linux(RHEL)のソースコードをコンパイルして作成したRHELクローンOSである。同社はMIRACLE LINUXを、サポートが終了したCentOS 8などの後継OSとして位置づけている(関連記事:RHEL互換「MIRACLE LINUX」、現行版に続き次期版も無料公開へ、CentOS 7の延長サポートも提供)。
MIRACLE LINUX 9は、RHELの現行バージョンであるRHEL 9のクローンであり、MIRACLE LINUXの最新/現行バージョンに相当する。サポート期間は2022年11月~2032年11月の10年間(有料サポートサービス加入の場合は2034年11月まで2年間延長)。パッチの提供スケジュールは、緊急度が高いセキュリティ修正の場合でRHELリリース後数日~1週間、緊急後が低いバグ修正の場合でRHELリリース後数日から2週間を予定する。
MIRACLE LINUX 9では、RHEL 9と同様にLinux カーネル5.14を採用している。OpenSSLなどの主要なパッケージをバーションアップしたほか、SELinuxの性能改善、セキュアブート対応など、昨今の企業情報システムで重視するセキュリティ関連の機能を強化した。
有料サポート「MIRACLE Standardサポート」の価格(税別)は、Linuxサーバー1台あたり1年間で5万7000円、3年間で11万7000円、5年間で15万9000円。サーバー仮想化基盤あたりでは、1年間で14万7000円、3年間で34万5000円、5年間で49万5000円。
今回、OS新版の提供開始にあわせて、CentOSからのシステム移行を支援する「CentOS 移行支援サービス」の提供を開始した(図1)。CentOS 6/7/8を利用しているシステム全体を対象に、移行計画の無料相談、ユーザーごとのシステムに合わせた移行計画の提案、移行完了後の技術支援などを提供する。移行支援サービスの価格は、移行計画に応じて個別見積もり。
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