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日立、製造業向けERP「SAP PEO」の導入コンサルティング、設計から製造まで統合管理

業務フローなどを「日立 設計・製造テンプレート」に整理

2022年12月9日(金)日川 佳三(IT Leaders編集部)

日立製作所は2022年12月7日、製造業向けERP導入テンプレート「日立 設計・製造テンプレート」を用いたERPの導入コンサルティングサービスを開始した。同テンプレートは、業務フローや業務プロセスを整理して汎用化したもの。設計から製造までの情報を統合管理するERP「SAP S/4HANA Manufacturing for production engineering and operations(SAP PEO)」の導入が容易になる。

 日立製作所の「日立 設計・製造テンプレート」は、製造業の業務フローや業務プロセスを整理して汎用化して整理したテンプレートである。設計から製造までの情報を統合管理する製造業向けERPソフトウェア「SAP S/4HANA Manufacturing for production engineering and operations(SAP PEO)」の導入にあたって、システム検討や要件定義などのコンサルティングを、安定した品質で迅速に提供するとしている。合わせて、同テンプレートを用いたSAP PEOの導入コンサルティングサービスを開始した(図1)。

図1:「日立 設計・製造テンプレート」を用いたコンサルティングのイメージ(出典:日立製作所)
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 テンプレートを適用すると、設計から製造までを横断する一連の業務フローに沿って、SAP PEOの導入プロセスや要件を確認・検討できるようになる。利用のイメージがつかみやすく、実業務に導入した際の具体的な課題把握が可能だとしている。また、設計変更の発生時に必要になる業務の検証について、実際のS/4HANAの画面や操作手順なども整備している(表1)。

表1:「日立 設計・製造テンプレート」のコンテンツ(出典:日立製作所)
コンテンツ 概要
業務フロー 各部門での業務を定義し、S/4HANA以外の業務も含めた業務プロセスの流れと情報の流れを整理している
業務シナリオ 業務フロー中の業務プロセスのうち、S/4HANAを活用する業務について、業務で使う画面と入出力情報を整理している
Walkthrough(検証)シナリオ 設計から製造までの代表的な一連の業務の流れについて、Walkthroughを実施する際に必要な画面と操作手順、入力項目を整理している
カスタマイズ定義書 業務シナリオおよびWalkthroughシナリオを実現するために必要なパラメータ値を記載している

 SAP PEOの導入にあたっては、業務をERPの標準機能に合わせる「Fit to Standardアプローチ」を採用する。ベースとなる業務フローをテンプレートに整理してあるため、業務フローのベストプラクティスを短期間で検討可能という。主に準量産品を扱うユーザー対象としているが、今後、量産品や受注生産品への対応や適用業務範囲の拡大を図る。

 「製造業においては、設計から製造までの業務ごとに情報やシステムが分断されている。例えば、設計を変更した場合、製造部品表や工程表にすばやく正確に変更情報が伝わらず、手戻りや製造開始遅延などの原因となることが多く見られる」(日立)。同社は、こうした業務間の際(きわ)の課題に対し、設計から製造までの情報を統合管理し、透過的に連携させるための統合管理システムの導入が進んでいると説明する。

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日立製作所 / ITコンサルティング / ERP / S/4HANA / SAP / SI / テンプレート

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