JVCケンウッド（本社：神奈川県横浜市）は、経営データの可視化や業務の自動化・省人化を目的に基幹システムを刷新した。クラウドERP「Oracle Fusion Cloud Enterprise Resource Planning（ERP）」と「Oracle Fusion Cloud Enterprise Performance Management（EPM）」を導入した。が日本オラクルが2023年2月21日に発表した。
神奈川県横浜市に本社を置く電機メーカーのJVCケンウッドは、経営統合前の日本ビクターとケンウッドの業務プロセスをつなぎ合わせたインタフェースや、表計算ツールを多用したデータの送受、業務の属人化といった要因から、社員の階層・部門ごと可視化できるデータの粒度が異なるという課題を抱えていた。
そこで経営データの可視化を目指し、2019年12月に「Oracle Fusion Cloud Enterprise Resource Planning（ERP）」と「Oracle Fusion Cloud Enterprise Performance Management（EPM）」を採用し、2021年4月に稼働を開始した。
従来のシステムでは、損益を組み替えて、限界利益の損益計算書を手作業で作成していたが、新システムではこれを自動で作成できるようになった。また、月次での対応ができていなかった貸借対照表/キャッシュフロー/総資産利益率の作成を、新システムでは貸借対照表を実働4日で作成できるようになった。
予算管理についても改善した。従来、各担当者が手作業で集計していたが、新システムでは、売上/原価/在庫についてはPSI（Production, Sales, Inventory：生産・販売計画・在庫）システムのデータを自動で連携することによってデータの一元化を図った。各事業部で必要なデータを自由に取り出し、より戦略的な分析を行っているという。
日本IBMが基幹システムの刷新を担当した。日本オラクルのコンサルティング部門との協業でプロジェクトを推進した。
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