デル・テクノロジーズは2023年3月16日、エッジコンピューティング向けハイパーコンバージドインフラ(HCI)「Dell VxRail VD-4000」の販売を開始したと発表した。“靴箱サイズ”まで小型化を図ったことに加えて、サーバークラスタの自己監視機能を備えており、建設現場や小売店のバックヤードなど設置条件に制約のある環境でも利用できる。価格(税別)は最小構成で439万円。
デル・テクノロジーズの「Dell VxRail VD-4000」(写真1)は、エッジコンピューティング向けのハイパーコンバージドインフラ(HCI)である。最大の特徴は、小型化を図って靴箱サイズに収めたことと、サーバークラスタの監視機能を自己完結型で搭載したこと。これにより、建設現場や小売店のバックヤードなど、設置条件に制約のある環境でも使えるようにした。
写真1:エッジコンピューティング向け小型HCI製品「Dell VxRail VD-4000」の外観。監視サーバーを内蔵した2ノードvSANクラスタとして運用できる(出典:デル・テクノロジーズ) サイズは、奥行約36cm、幅約27cmの靴箱サイズである。これに、2台のコンピューティングサーバー(vSANの2ノードクラスタ構成)と、クラスタの死活監視のための監視サーバー(vSAN Witnessサーバー)を搭載した。2台のコンピューティングサーバーによる冗長化によって、システム障害が発生した際も稼働を続けられる。
標準ラック搭載用シャーシと、スタック可能なシャーシの2種類を用意した。設置方法も複数用意しており、標準ラックへの搭載、DINレールでの設置、机や棚への積み上げ、VESAマウント規格による壁掛けなどが可能である。
稼働条件は、エッジ環境を考慮し、摂氏マイナス5度からプラス55度の温度で動作する。休日に空調が停止するような環境でも設置が可能である。筐体前面にエアフィルタを装着することも可能で、粉塵やほこりが多い過酷な環境でも設置できる。エアフィルタの交換時期はアラートで通知する。
筐体は小さいが、GPUも搭載可能。カメラ映像の分析による物体検出やAIによる各種分析といった用途にも適する。電力効率も考慮しており、2台のコンピューティングサーバーと監視サーバーを搭載した構成では、標準的な3ノードクラスタよりも消費電力が38%低いとしている。
Dell / HCI / エッジコンピューティング / VxRail
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