SCSKは2023年3月16日、ハイパーコンバージドインフラ(HCI)製品「SCSK Flexible HCI for Nutanix」を発表した。オンプレミス環境に設置するサーバーを、IaaSのように従量課金型で、負荷の増減に合わせてリソースをオンデマンドで増減しながら運用できる。
SCSKの「SCSK Flexible HCI for Nutanix」は、ニュータニックス・ジャパンの「Nutanix Cloud Platform」で動作するハイパーコンバージドインフラ(HCI)製品である。特徴は、オンプレミス環境に設置するサーバーでありながら、IaaSのように従量課金型で、負荷の増減に合わせてリソースをオンデマンドで増減しながら運用できる(図1)。
拡大画像表示
NutanixベースのHCIを、通常利用時のノード(複数台)と、リソース拡張用のノード(1台)をセットで提供する。リソース拡張用のノードを利用してオンデマンドでリソースを追加可能である。管理者は、運用管理画面から容易に拡張用ノードの追加と切り離しが行え、利用リソース分のみ料金が発生する仕組みである。
サーバー台数の増減でスケーリング可能なHCIの特徴を生かしている。個々のノードはローカルストレージ内蔵のPCサーバーで、サーバー仮想化ソフトと分散ストレージソフトによって動作を管理している。ニュータニックスは、ハードウェア一体型の製品のほか、汎用PCサーバーと組み合わせるソフトウェア「Nutanix Enterprise Cloud OS」も提供している(関連記事:ニュータニックス、Nutanix Enterprise Cloud OSをライセンス販売、主要ハードでの動作を保証)。
製品提供の背景としてSCSKは、コンピューティング/ストレージのリソースをクラウドではなくオンプレミスに設置する需要の高まりを挙げる。「企業の多くは、情報の機密レベルによってオンプレミスとクラウドを使い分けている。また、半導体不足によってオンプレミス環境のシステムリソースの調達に多くの時間を要しており、オンデマンドでリソースを増減可能な製品が求められている」(同社)。
SCSKは今後、同製品を中心に、SAN/NAS統合ストレージ、ハイブリッドマルチクラウド、SaaS/PaaS型データベースサーバー、コンテナ、セキュリティなど他のサービスとの連携を強化ながらサービスの拡充を進めるとしている。