SIベンダーの鈴与シンワートは2023年4月5日、クラウド型会計ソフトウェア「奉行クラウド」とのデータ連携サービス「TASUKE for 奉行クラウド」を発表した。奉行クラウドシリーズ13製品とのデータ入出力をノーコードで実現する。ソフトウェアは、オンプレミスや各種クラウドサービスなど任意の環境で動作する。これを、サブスクリプション型のサービスとして提供する。
鈴与シンワートの「TASUKE for 奉行クラウド」は、オービックビジネスコンサルタント(OBC)のクラウド型会計ソフトウェア「奉行クラウド」シリーズ13製品へのデータ入出力を、ノーコードで実現するデータ連携ソフトウェアである(図1)。オンプレミスや各種クラウドなど任意の環境で動作し、サブスクリプション型のサービスとして提供する。
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プログラミング知識や経験が無くても、データ連携の定義をノーコードで設計可能である。奉行クラウドと連携するシステムや、連携させる項目などを限定することなく、奉行クラウドシリーズ13製品との間でデータを入出力可能である。必要な機能として、「データ登録」、「データ出力」、「登録結果取得」の3つの機能が使える。
要素技術として、アステリアのデータ連携ソフトウェア「ASTERIA Warp」を使う。ノーコードでデータ連携が可能なミドルウェアであり、各種サービスとの連携アダプタを取り揃えている。利用するエディション「Warp Core」は、中小企業向けに機能を絞った月額制サービスである(関連記事:データ連携ソフト「ASTERIA Warp」新版、コネクション呼出元などを表示して開発を容易に)。
「コロナ禍の影響でリモートワークが普及したことによってクラウド化が進行し、クラウドサービスと既存オンプレミスとの連携など、新たなデータ連携需要が拡大している」(鈴与シンワート)。こうした新しいデータ連携需要に応えるためにTASUKE for 奉行クラウドをサブスクリプション型のサービスとして開発した。
価格(税込み)は、ASTERIA Warp Coreと奉行クラウドアダプターの利用料を含んで、月額3万8500円から。奉行クラウドアダプターだけを利用する場合は、月額5500円。ASTERIA Warp通常ライセンス版での奉行クラウドアダプター利用については、別途相談。なお、同サービスの利用にあたっては、月額利用料のほかに初期導入費用が別途必要。
なお、奉行シリーズは基幹業務システムソフトウェアであり、国内69万社の企業が導入している。最近では、2022年1月に施行が始まった改正電子帳簿保存法や、2023年10月に施行予定のインボイス制度への対応を強化するなど、経理業務のデジタル化を進めている。