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ジヤトコ、RPA利用を全社に拡大、業務部門の市民開発によって4年間で20万時間を創出

2023年4月20日(木)日川 佳三(IT Leaders編集部)

ジヤトコ(本社:静岡県富士市)は、RPAの利用をR&D部門から全社へと拡大した。RPAツール「UiPath Business Automation Platform」」を導入し、これまでに750本以上のワークフローを開発し、4年間で延べ20万時間を創出した。UiPathが2023年4月20日に発表した。

 ジヤトコは、自動車のオートマチックトランスミッション(AT/CVT)を主力製品としており、R&D部門の現場では、開発業務にまつわる手作業や工数管理の負担が課題となっていた。こうした業務を自動化するため、2018年秋にRPAソフトウェアのUiPathを導入した。

 2022年春には、自動化の取り組みをR&D部門だけでなく全社に広げることを目的に、RPAの主担当をR&D部門から情報システム部に移管した。RPAツール「UiPath Business Automation Platform」」を導入し、各部門がみずからワークフローを開発する市民開発の体制を目指し、各部署に属するRPAの技術リーダーを育て、権限を移譲した。こうして、これまでに750本以上のワークフローを開発し、4年間で延べ20万時間を創出した。

 例えば、工数管理においては、自動化によってレポート作成業務が効率化できただけでなく、それまで月に1度しか把握できていなかった工数の状況を、週次で確認できるようになった。これにより、遅延原因の究明や、前もっての納期やリソースの調整が迅速化した。

 また、実験用の設備や機器が生成する各種フォーマットの生データを、汎用のCSV(カンマ区切り形式)データに変換する業務についても、夜間に自動で生成させ、翌朝にはデータができ上がっている仕組みを構築した。

 サイボウズのノーコード/ローコード開発ツール「kintone」とUiPathを連携させた取り組みも進めている。例えば、経費処理データは、kintone上のアプリケーションとレガシーシステムの両方に入力する必要があった。これを改善した。入力やデータ分析はkintone上で人が行ったうえで、経費処理システムへの入力を自動化する仕組みを構築した。

 同社では、市民開発を実現するため、従業員の習得レベルに応じた4つの教育プログラムを導入している。初級講座以上を受講し、RPAのワークフローを開発できるようになった人材は、900人を超えている。また、社内の人事評価項目にデジタルスキルを加えるなど、業務自動化を起点としたデジタル人材の育成にも積極的に取り組んでいる。

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