[新製品・サービス]

2023年4月25日(火)IT Leaders編集部

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　NECは、顔認証を自動販売機の決済に活用できるサービスを提供開始した。利用者の利便性が高まるほか、物品の持ち込み制限のため現金やキャッシュレス決済を利用できず自販機の設置が困難な場所への新規設置が可能になる。先行ユーザーとして、伊藤園が2023年5月中旬に導入する。

　利用者は、現金やキャッシュレス決済可能なカードやスマートフォンなどがなくても、手ぶらで利便性高く飲料を購入できるようになる。また工場、建設現場、高いセキュリティが求められる施設など、物品の持ち込みに制限がある場所でも購入可能になり、飲料企業による自販機の設置場所拡大に貢献する。

　さらに、サービスを通して蓄積した、利用者の購買日時や金額、年代や性別などの情報を活用可能である。飲料企業による販売施策の立案や商品企画などのマーケティング活動を支援する。なお、利用者の個人情報については、利用者本人からの許諾を得たうえで活用する。

　同サービスを導入した自販機を利用する際は、事前に顔画像を登録しておく必要がある。具体的には、自販機に記載してあるQRコードをスマートフォンでスキャンしてユーザー登録用のWebサイトを開き、氏名、クレジットカード情報、購入時のパスコード、顔画像などを登録する。一度登録しておけば、商品選択後、顔認証とパスコードの入力だけで購入できる。

　NECは、ユーザーとなる飲料企業に対して、顔認証決済を行うためのクラウドサービスと、顔認証決済アプリを備えたタブレット端末を提供する。同サービスは、新設自販機だけでなく、既存の自販機に後から設置することも可能である。

　サービスの価格（税別）は最小導入数20台の標準価格で、初期費用が450万円、月額費用が15万円。今後は、2023年度中に、ID連携機能を強化する。これにより、施設の入退場、PCのログイン、マンションのエントランス、ホテルのチェックインなど、既に顔認証を導入している場所において、追加登録なく同じIDで顔認証による自販機の決済が可能になる。