米オラクル(Oracle)は2023年8月9日(米国現地時間)、ラック型IaaSクラウド「Compute Cloud@Customer」を発表した。IaaS型パブリッククラウドサービス「Oracle Cloud Infrastructure」(OCI)を、最小構成1ラックでオンプレミス環境に導入可能なサービスである。通常のOCIと同じ価格で、従量課金型で導入可能である。
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米オラクルの「Compute Cloud@Customer」は、IaaS型パブリッククラウドサービス「Oracle Cloud Infrastructure」(OCI)と互換性のあるシステム環境(コンピュート、ストレージ、ネットワーク)を、最小構成1ラックでオンプレミス環境に導入可能なサービスである(写真1)。通常のOCIと同じ価格で、従量課金型で利用する。
OCIをオンプレミスで使えるサービスとしては従来、「OCI Dedicated Region」があった。しかし、OCI Dedicated Regionの最小構成は12ラックで年間100万ドル規模であり、小規模ではなかった(関連記事:Oracle Cloudをオンプレミスに置ける「OCI Dedicated Region」が小規模対応、12ラック100万ドルで導入可能に)。
今回のCompute Cloud@Customerは、OCIの利用環境を、より小規模にした(図1)。最小構成は、CPUが552コア、メモリーが6.7TB、ストレージが150TBである。最大構成(3ラック)は、CPUが6624コア、メモリーが80.4TB、ストレージが3.4PBである。また、課金体系も従量課金とし、通常のOCIと同じ価格に設定した(図2)。
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なお、Compute Cloud@Customerと同等のシステム規模を持つ既存サービスに、OCI上のデータベースサーバー「Oracle Exadata Database Service」を自社データセンターで運用可能な「Exadata Cloud@Customer」がある。