金融やマーケティングなどのITサービスを提供するメタップス(本社:東京都渋谷区)は2023年9月5日、生成AIを用いるクラウド型開発ツール「GitHub Copilot for Business」を、エンジニア業務に従事する全社員を対象に導入すると発表した。事前に数人のエンジニアで実施したテスト運用で生産性の向上を確認したという。
メタップスは、生成AIを用いるクラウド型開発ツール「GitHub Copilot for Business」を、エンジニア業務に従事する全社員を対象に導入する。
ITサービス企業である同社は、開発組織の働きやすさを追求する一方で、コーディングやレビューなどの作業に多くの時間と労力を要していた。これらを自動化することで、エンジニアがよりクリエイティブな業務に集中できる環境を整備しようと考え、GitHub Copilot for Businessの導入を検討した。
GitHub Copilotは、生成AIによるコードの自動生成や記載コードの説明などが可能な開発ツールである。GitHub Copilot for Businessは法人版にあたり、2023年2月に一般提供が始まった。
メタップスは業務委託も含めてエンジニアの人数が全体の約半数を占める。今回、業務委託を除いた、フリーランス型正社員を含むエンジニア全社員約20人を対象にGitHub Copilot for Businessの導入を決定した。
導入にあたっては、事前に数名のエンジニアによる1カ月間のテスト運用を実施し、生産性の向上を確認した。テストコードにおける高品質なコード提案や、同一プロジェクト内の記法と同様のコード入力補助など、エンジニアの負荷軽減が確認できたとしている。
エンジニアからは「自己研鑽につながる」という声があった。コードの解析や改善提案、簡易的なレビューを利用することで自らの学びにつながるという意見である。また、コードを書いた本人が認識していない脆弱な箇所を指摘してくれるというメリットから「セキュリティが向上する」という声も上がったという。