[事例ニュース]
TIS、クレカ決済サービスのDBを「Oracle Exadata Cloud@Customer」で刷新
2024年4月16日(火)日川 佳三（IT Leaders編集部）
TISは、同社のクレジットカード決済サービス基盤のデータベースの一部を「Oracle Exadata Cloud@Customer」で刷新し、2024年2月に稼働開始した。従来と比較してSQL処理性能が最大20倍に向上し、2～3カ月かかっていたテスト作業が1週間に短縮された。今後、カードの発行・運営基盤のデータベースもExadata Cloud@Customerに移行する計画である。日本オラクルが同年4月16日に発表した。
TISは、同社が提供しているクレジットカード決済サービス基盤のデータベースサーバーを、Oracle Database専用サーバーから「Oracle Exadata Cloud@Customer」に置き換え、2024年2月に稼働開始した。
性能面では従来と比較して、SQLの処理が2～20倍に向上した。開発生産性の面では、テストツール「Oracle Real Application Testing（RAT）」により、アプリケーション非互換性の調査や性能劣化の確認を効率化。従来は2～3カ月かかっていたテスト作業が1週間になり、生産性と品質が向上した。
また、特権IDの権限分割ソフトウェア「Oracle Database Vault」により、データベース/ITインフラ担当者が顧客の業務データにアクセスしないように制限し、職務分離を含むコンプライアンス要件をクリアしている。
TISにおいて、クレジットカードのシステムは業務特性上、月次の請求確定処理のピークに合わせてデータベースサーバーのCPUを調達する必要があり、そのライセンス費用が必要になっていた。Exadata Cloud@Customerは、CPUコア数に応じた従量課金のため、平常時はCPUコア数を抑え、バッチ処理などの高負荷時のみCPUコア数を拡張できる。
今回刷新したデータベースは、プリペイドカードおよびデビットカードの発行・運営を担うシステムである。今後、カード発行・運営基盤のデータベースもExadata Cloud@Customerに移行する計画である。
