[事例ニュース]

トヨタユーゼック、中古車オークション事業の成長に合わせ、システムをExadata Cloudに移行

レスポンス性能は最大9倍に、DR構成で可用性を確保

2024年4月26日(金)日川 佳三(IT Leaders編集部)

トヨタユーゼック(本社:千葉県千葉市)は、全社1000人が利用する自動車オークション業務システムをクラウドに移行して刷新し、データベースを「Oracle Exadata Database Service」に集約した。刷新後はシステム全体の安定性を維持しながら、性能が最大9倍に向上している。日本オラクルが2024年4月24日に発表した。

 トヨタユーゼックは、トヨタ自動車グループの中古車販売・流通事業会社である。中核となる自動車オークション事業は、取り扱い中古車の台数やオークション会場の数が市場でのシェアや業績に影響する。同社は事業の成長に伴ってオークション業務システムをつど進化させてきた。

 2005年から、新たなオークション業務システム「TOMAS(TAA On Demand MAnagement system)」の稼働を開始した。セリ・勘定業務、車両管理や会員・画像管理、データ中継など、オークションに関わる全業務を担うシステムである。

 TOMASは、オークション会場のセリシステムやWeb上の中古車オークションサイトと連携し、全システムのマスターデータを管理している。オンプレミスのシステムで、Oracle DatabaseをOracle Real Application Clusters(RAC)によるクラスタリング構成で稼働していた。

 現在、オークション会場は全国で16会場(サテライト5会場を含む)まで拡大している。同社はオークション事業の今後の継続的な成長を見据え、TOMASをクラウドに移行して刷新し。アプリケーションサーバー群をOracle Cloud Infrastructure(OCI)に移行すると共に、分散していたデータベース環境を「Oracle Exadata Database Service」に集約した。

 2022年4月に設計を開始し、東京リージョンの本番環境と大阪リージョンのDR環境の構築、データベースおよびアプリケーションの移行、検証などの工程を経て、2023年1月に切り替えを完了した。開始から稼働開始までを約10カ月で完了している。

 刷新後は、システム全体の安定性を維持しながら性能が向上。これまで180分かかっていたジョブが20分に短縮された。また、Oracle Databaseのマルチテナント機能によって分散データベース環境を集約することで、運用負荷を減らしている。データベースの集約によるコスト削減に加え、CPUリソースのスケーリングより、全体コストの削減を図った。

 トヨタユーゼックは今回のプロジェクトについて、「TOMASは中核業務の基幹であり、安定稼働していなければオートオークション事業は成り立たない。クラウドに移行して刷新したことで、性能、運用、コスト、BCP対策など、オークション業務運営に多くのメリットがもたらされた」と評価している。

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