東京海上日動火災保険(本社:東京都千代田区)は2024年5月7日、Amazon Web Services(AWS)のユーザーに向けて、クラウド環境に特化したサイバーリスク保険を販売すると発表した。AWSのデータからリスクを評価し、利用状況やセキュリティ対策状況を保険料に反映する。2024年中にAWS Security Hubの一部ユーザー向けに先行販売し、2025年にAWSの全ユーザーが契約できるようにする。
東京海上日動火災保険は、Amazon Web Services(AWS)のユーザーに向けて、クラウド環境に特化したサイバーリスク保険を販売する。
従来の申告ベースに加えて、AWSのセキュリティ対策状況を把握してスコア化する「AWS Security Hub」を用いてAWSのデータを取り込み、リスクを評価する。得られたクラウドの利用状況やセキュリティ対策状況が保険料に反映される仕組みである。2024年中に、AWS Security Hubの一部ユーザーに向けて先行販売し、2025年にAWS Security Hubの全ユーザーが契約できるようにする(図1)。
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東京海上日動は、サイバーリスク保険の販売にあたって、サイバーセキュリティに精通した「AWSパートナーネットワーク」と連携する。サイバーリスク保険、インシデント時の初期対応サポートに加え、インシデント発生を監視するAWSパートナー企業のSaaSなどを提案して、ユーザー企業の対策を総合的に支援する。
また、中長期的には、AWSの生成AIサービス「Amazon Bedrock」などを活用し、リスク評価から保険加入までがワンストップで完結するサービスの提供を計画している。合わせて、セキュリティ対策状況をリスク評価や保険料にタイムリーに反映する保険商品の開発なども検討するとしている。
「サイバー攻撃の手法が多様化・複雑化している中で、適切な対策が求められるが、専門的な知識や高度な技術が必要となることが障壁になっている企業も多い。AWSとの提携によって、クラウド利用企業のサイバーセキュリティ強化を支援していく」(東京海上日動)
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