西武鉄道(本社:埼玉県所沢市)は、保守・管理に関する社内の問い合わせ対応に生成AIを適用し、業務効率化を図っている。Exa Enterprise AIの生成AIサービス「exaBase 生成AI」を採用し、高い回答精度が求められる部門では、規程・マニュアル類をRAG(検索拡張生成)でナレッジ化するPoCに取り組んでいる。エクサウィザーズが2024年9月24日に発表した。
東京都と埼玉県を中心に鉄道網を展開する西武鉄道。同社は早期に生成AI/大規模言語モデル(LLM)として「ChatGPT/GPT-3.5」を導入したが、従業員からは「活用方法が分からない」「思ったとおりの回答が得られない」といった声が挙がっていた。また、社内のデータ・文書を取り込んだ活用には至っていなかった。。
そこで、法人業務に特化したExa Enterprise AIの生成AIサービス「exaBase 生成AI」(画面1)を導入。車両部や建設部など6部門がエンドユーザーとなり、車両設備の保守・管理において発生する社内の問い合わせなどに生成AIが回答する仕組みを構築した。合わせて、エクサウィザーズが提供する、生成AIの社内活用を促進する人材育成プログラムを導入している。
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高い回答精度が求められる部門では、AIサービス開発環境「exaBase Studio」を用いて、RAG(Retrieval-Augmented Generation:検索拡張生成)による社内データの連携・ナレッジ化を図るPoC(概念実証)に取り組んでいる。保守・管理部門の規程・マニュアル類をRAGで検索し、問い合わせに回答する(関連記事:エクサウィザーズ、生成AIの回答品質を自社の運用で継続的に改善する「RAGOps」)。