サイバートラストは2024年10月17日、脆弱性管理ソフトウェア「MIRACLE Vul Hammer」の新版を同年10月29日から提供すると発表した。新版では、メインの提供形態がSaaSになり、オンプレミスソフトウェアの旧版と併売する。新版ではSBOMのインポート機能を強化し、複数ベンダーが提供する異なる形式のSBOMを取り込んで管理できるようにした。
サイバートラストの「MIRACLE Vul Hammer」は、構成するOSやソフトウェアの脆弱性を調べて可視化する脆弱性管理ソフトウェアである。
Linuxなどオープンソースソフトウェアを中心に、ソフトウェアの脆弱性管理を自動化・効率化する。「脆弱性を含んだバージョンのソフトウェアを使っているか」「脆弱性を修正する更新プログラムを適用しているか」などが分かる(関連記事:サイバートラスト、脆弱性管理「MIRACLE Vul Hammer V4」を提供、SBOMでライブラリ全体を検査)。
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新版では、メインの提供形態がSaaSになり、オンプレミスソフトウェアの旧版と併売する。SaaS版では、オンプレミス環境に環境を構築することなく、申し込みから最短3営業日で利用を始められる(図1)。
機能面では、SBOM(ソフトウェア部品表)のインポート機能を強化した。NTIA(米国商務省電気通信情報局)の最小要素のデータフィールドに準拠する内容を含むSBOMであれば、ベンダーが提供する固有の拡張タグを含む場合でも取り込める。また、既存のシステム構成情報をCSVファイルやAPIを介して登録できるようになった。
登録した構成情報は、MIRACLE Vul Hammer上でSBOM化し、JSON形式でエクスポートできる。セキュリティガイドラインや調達基準に準拠するためにSBOMの提出が必要なケースにおいて、SBOM出力機能を利用可能である。