[事例ニュース]
NHKエンタープライズが基幹システムを刷新、S/4HANAで複数の業務・会計システムを統合
2024年11月28日(木)日川 佳三(IT Leaders編集部)
番組・コンテンツ制作管理会社のNHKエンタープライズ(本社:東京都渋谷区)が、会計領域の基幹業務システムを刷新した。SAPジャパンのERPアプリケーション「SAP S/4HANA」を導入し、複数の業務・会計システムを統合した。合わせて、著作権/ロイヤリティ管理の効率化を目的に、Vistex Japanの「SAP S/4HANA for rights and royalty management by Vistex」を導入している。システム導入・開発はノムラシステムコーポレーション(NSC)が主導した。SAPジャパンが2024年11月27日に発表した。
NHKエンタープライズ(NEP)は、NHK(日本放送協会)のグループ会社として、番組やイベント、映像商品、デジタルコンテンツの企画・制作やライセンスビジネスなどを担っている。アニメ作品のミュージカル舞台や大河ドラマのスタジオを巡ることのできる360度VRコンテンツなど、NHKが持つ知的財産(IP)から新たなビジネスを生み出している。
同社はこれまで、会社統合などに伴って複数の業務・会計システムが存在し、各担当者が異なるシステムを用いて業務にあたっていた。システムごとに業務ルールや手続きが異なり、システムの保守管理が複層化するなどの課題を抱えていたという。これらの課題を解決するため、新たな基幹業務システムとしてSAPジャパンのERPアプリケーション「SAP S/4HANA」を導入し、複数の業務・会計システムを統合した。
合わせて、著作権/ロイヤリティ管理システムとして、S/4HANAに組み込んでデータ連携可能な、Vistex Japanの「SAP S/4HANA for rights and royalty management by Vistex」を導入。DVDやキャラクターグッズなどコンテンツの展開方式に応じてそれぞれ実施していたコンテンツの購入・販売管理、著作権管理、経理処理において、複数の業務システムを操作する必要がなくなった。
システム導入・開発はノムラシステムコーポレーション(NSC)が主導した。基幹システムと著作権システムの刷新により、NHKエンタープライズは、コンテンツの著作権管理、購入・販売管理、権利保有者への著作権料の支払い、権利利用者への請求業務を一元化。また、新たな機能が必要になった際に、継続的にシステムを拡充できるようになった。