読売新聞東京本社(本社:東京都千代田区)は、営業情報を可視化・共有するシステムを整備している。営業支援ツールとしてセールスフォース・ジャパンの「Salesforce Sales Cloud」を段階的に導入し、合わせて、ウイングアーク1stのBIダッシュボード「MotionBoard」を導入。従来のExcelと紙による管理を代替している。ウイングアーク1stが2024年12月2日に発表した。
読売新聞東京本社のビジネス部門では、広告会社経由の広告営業に加えて、広告主との直接的なコミュニケーションによる営業に力を入れている。その中で、広告主のニーズや過去の取引履歴といった業務情報の可視化・共有が課題だったという。
そこで、営業支援ツールとしてセールスフォース・ジャパンの「Salesforce Sales Cloud」を段階的に導入し、全社共通のシステム基盤で売上情報を管理できるようにした。しかし、これまでは東京、大阪、福岡といった拠点ごとにExcelと紙文書による売上レポートで管理していたため、以前の手法と整合性をとる必要があった。
拡大画像表示
こうした経緯から、Excelによる管理と親和性の高いウイングアーク1stのBIダッシュボード「MotionBoard」を導入。Salesforceで売上情報、案件情報、顧客情報を管理し、MotionBoardで売上管理シートなどのレポートを作成している(図1)。
SalesforceとMotionBoardの組み合わせにより、営業の進捗状況をシステムで一元管理したことで、これまでExcelを使って手入力していた作業が簡易に行えるようになり、営業担当者と管理職の業務負荷が軽減。また、データの可視化により、精緻な売上予測や予実管理が可能になったという。
「ビジネスの状況を部局でしっかりと把握するためには、週次・月次単位での売上管理業務に適合するアウトプットが必要だった。MotionBoardは、Salesforceのデータを活用しながら、従来のExcel管理に近い表現ができる」(読売新聞)。
また、Salesforceには売上関連の数字のみならず、クライアントに関する情報のコメントも入力できるため、顧客情報や案件の共有、担当の引き継ぎもスムーズになった。これまで引き継がれにくかった失注案件の情報も共有して再提案につなげやすくなったとしている。
読売新聞は、将来的には広告主の出稿状況や業績なども合わせて分析し、マーケティング的視点からも活用を広げていく意向である。同社は2025年に基幹業務システムの刷新を計画しており、刷新後は、基幹システムとSalesforceへの重複入力を配していく予定である。
読売新聞 / Salesforce / MotionBoard / メディア / BI / 営業 / Sales Cloud / ウイングアーク1st