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パナソニックの家電事業会社がシステムのオブザーバビリティに着手、消費者向けWebサイトの体感性能を改善

2025年3月13日(木)IT Leaders編集部、日川 佳三

パナソニックの社内カンパニーで家電事業を担うパナソニック くらしアプライアンス社(本社:東京都品川区)は、システムのオブザーバビリティに取り組み、一般消費者向けWebサイト(製品/EC/会員サイト)の体感性能の可視化・改善を図っている。パナソニック インフォメーションシステムズが導入を担当して、オブザーバビリティ/システム性能監視ツール「New Relic」を活用している。New Relicが2025年3月11日に発表した。

 パナソニック くらしアプライアンス社は、「くらし」の領域において、家電、空調、照明、電気設備、業務用機器など、家庭から店舗、オフィス、街までさまざまな空間に対応した製品・サービスの事業を担うパナソニックの社内カンパニーである。2022年4月1日にパナソニックグループの事業再編に伴い発足した。

 同社が運営する一般消費者向けWebサイトの刷新を進めている。これまでは、製品サイト、ECサイト、会員サイトをそれぞれ別のSaaSで個別に運営していたが、サイト訪問者が製品情報を参照してから購入するまでの導線が分かりにくかったという。

 また、商品/EC/会員の各サイトは、受発注管理や在庫管理など複数のバックエンドシステムと連携している。このようなマルチクラウド/ハイブリッドクラウド環境を安定的に運用するにはシステムのオブザーバビリティ(可観測性)が必要と考え、New Relicのオブザーバビリティ/システム性能監視ツール「New Relic」を採用した(画面1関連記事システム性能監視ツール「New Relic」にログデータを最長7年間保存する「Live Archives」オプション)。

画面1:オブザーバビリティ/システム性能監視ツール「New Relic」の画面例(出典:New Relic)
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 グループのIT業務を担うパナソニック インフォメーションシステムズ(パナソニックIS)が導入を担当した。最初に、Webサイトのユーザー体験を把握すべく、Webサイトを社外から顧客の視点で監視する外形監視に取り組んだ。「正常にログインできるか」「商品情報システムと連携するページの表示や検索の速度はどうか」「決済処理に遅延はないか」といった顧客体験をダッシュボードで可視化し、何らかの不調を検知するとアラートが上がる仕組みを整えた。

 その後は、事業視点で有益な情報を集約する「ビジネスダッシュボード」の構築に取り組んでいる。ビジネス指標とシステムデータの相関を観測し、各部門に合わせた情報をダッシュボードで提示する。「これにより、事業部門とIT部門の情報共有や認識合わせが容易になる。システムの不具合を発見した際にも、各部門がそれぞれの守備範囲で影響を確認しつつ、適切な役割分担で対処できるようになる」(New Relic)。

 New Relicの導入により、顧客体験に影響するような不具合を検知できるようになった。現在は、原因の特定から問題解決までの迅速化に取り組んでいる。今後は、アプリケーションの性能監視をさらに進めて、サービスの品質に影響を及ぼすような不具合が顕在化する前に対処できるよう、中長期の視点でサービス品質を監視していく計画という。

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