[事例ニュース]
オートバックスセブン、タレントマネジメントでデジタルスキル人材の発掘/配置/育成を推進
2025年11月19日(水)IT Leaders編集部、日川 佳三
自動車用品チェーン「オートバックス」を運営するオートバックスセブン(本社:東京都江東区)がタレントマネジメントシステムを導入して、従業員の経験やスキルを基にした人材の発掘や配置、育成に取り組んでいる。Works Human Intelligence(WHI)が提供するSaaS型の「COMPANY Talent Management」を採用した。WHI Holdingsが2025年11月18日に発表した。
オートバックスセブンは、自動車用品の販売・取付作業、車検・整備などを行うチェーン「オートバックス」を運営している。全国に店舗を展開し、ASEAN地域を中心に海外でも卸売や店舗運営を行っている(関連記事:“全社プロジェクト化”でデータ活用基盤を構築─オートバックスセブンのCASE時代に向けたアクション)。
同社は、EVや自動運転など技術革新が進む自動車業界にあって、整備技術の高度化に対応できる人材の育成・配置に取り組んできた。しかしながら以前の環境は、人材情報がグループ各社に分散していたため、グループ全体での人材発掘や育成に困難を感じていたという。「これからは専門知識に加えてデジタルスキルも必要。しかしながら、どの店舗に専門技術を持つ整備士がいるかといった人材情報がグループ各社に分散し、全社的な人材発掘が困難だった」(同社)。
そうした中、2022年からWorks Human Intelligence(WHI)の人事システム「COMPANY」の人事管理・勤怠管理・身上変更ワークフロー・人事評価・給与計算製品を導入し、人材データの集約を進めてきた。
そのうえで、個々の人材の能力を生かすタレントマネジメントの仕組みを取り入れることになり、WHIがSaaSで提供する「COMPANY Talent Management(CTM)」(画面1)を導入。COMPANYで管理する人材情報を基にした人員の配置シミュレーションなどができる点などを評価した。
画面1:「COMPANY Talent Management」の画面例(出典:Works Human Intelligence)拡大画像表示
CTMは、COMPANYの人事データベースと連携し、従業員の定性情報(スキルや経験)と定量情報(自動車整備士などの国家資格、異動・研修履歴、評価)を統合し、人的資本を可視化。その情報を基に、特定のスキルや業務経験を持つ人材を抽出してリスト化し、異動案の作成などに活用することができる。
タレントマネジメントの仕組みを活用して、人材配置の効率化にも取り組む。以前は人事部門が表計算ソフトを使って手作業で組織改編案や人材の異動案を作成して管理職に配布していたが、これらをCTMでシステム化した。COMPANYとのデータ連携で、最新データを反映した可視化・分析が行える。また、CTMで確定した組織・異動情報はCOMPANYの組織・人事データベースに自動反映される。
今後、CTMのスキル管理機能をリスキリングに活用する予定である。各部署に閉じていた従業員の専門スキル情報を全社共通システムで一元管理し、データに基づいて、グループ全体で強化すべき領域や育成対象者を特定し、計画的な研修を実施するという。
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