[調査・レポート]

Windows Server Update Servicesの開発終了、41%が「知らなかった」─ハンモック調査

利用企業の7割はWSUSの代替手段への移行を検討

2025年12月22日(月)IT Leaders編集部、日川 佳三

ハンモックは2025年12月16日、情報システム部門500人を対象に実施した、Windows更新プログラム管理サーバーソフトウェア「Windows Server Update Services(WSUS)」の利用状況とWindowsの更新管理に関する調査の結果を発表した。41.2%がWSUSの開発が終了したことを知らなかったと回答。社内のWindows端末の更新管理にWSUSを利用しているユーザーは20.6%だった。また、移行を進めている42.7%と今後1年以内の移行を検討している26.2%を合わせ、約7割がWSUS代替手段への移行を検討している。

 ハンモックは、米マイクロソフトのWindows更新プログラム管理サーバーソフトウェア「Windows Server Update Services(WSUS)」(画面1)の利用状況と、Windowsの更新管理に関して、情報システム部門500人を対象に2025年9月5日にインターネットで調査した。

画面1:「Windows Server Update Services(WSUS)」の管理画面例(出典:米マイクロソフト)
拡大画像表示

 WSUSは、Windows Serverに標準で備わる、企業・組織内で「Windows Update」によるWindowsの更新プログラムのダウンロードと配布を一元的に実行・管理するサーバーソフトウェア。各クライアントPCが個別にダウンロードする代わりに、WSUSサーバーがまとめてダウンロードし、社内ネットワーク経由で配布することで、ネットワーク負荷を軽減すると共に、管理者は承認した更新プログラムだけを任意のタイミングで計画的に展開・適用できる。

 マイクロソフトは、2024年9月にWSUSの継続利用を推奨しないことを発表。WSUSの開発はすでに終了し、将来的にはサポートを終了する。企業がWSUSを利用し続けると、いずれセキュリティパッチを入手・適用できなくなる可能性がある。

 調査では、まず、WSUS開発終了について知っているか聞いたところ、「知らなかった」という回答が41.2%を占めた。一方、「内容まで把握している」は30.0%で、「知っていたが詳細は知らない」(24.2%)、「最近知った」(4.6%)という結果で、情報システム部門においても、WSUSの開発終了がよく知られていない実態が明らかになった(図1)。

図1:WSUS開発終了に関する認知状況(n=500)(出典:ハンモック)
拡大画像表示

 図2は、回答者の組織におけるWindowsデバイスの更新方法を聞いた結果だ。順に、「WSUSで配布・承認を管理している」(20.6%)、「Microsoft Intune(または他のMDM)で更新管理している」(17.6%)、「SCCM(System Center Configuration Manager)でパッチ配布を制御している」(8.0%)、「サードパーティ製のパッチ管理ツールを利用している」(6.0%)という結果だった。

図2:Windows端末の更新方法(n=376)(出典:ハンモック)
拡大画像表示

 図3は、WSUS開発終了後の運用方針を尋ねた結果である。「すでに代替手段への移行を進めている」(42.7%)と「今後1年以内に移行を検討している」(26.2%)を合わせて、7割近く(68.9%)が代替手段への移行を検討している。一方、「当面は継続利用する予定」は18.5%、「特に方針は決まっていない」は12.6%だった。

図3:WSUS開発終了後の運用方針(n=103)(出典:ハンモック)
拡大画像表示

●Next:WSUSに代わるツールをどうする?

この記事の続きをお読みいただくには、
会員登録(無料)が必要です
  • 1
  • 2
関連キーワード

ハンモック / WSUS / クライアント管理 / Windows / Microsoft / Microsoft Intune / Windows Update / IT資産管理 / 構成管理 / IT部門 / システム管理者 / Windows Server

関連記事

トピックス

[Sponsored]

Windows Server Update Servicesの開発終了、41%が「知らなかった」─ハンモック調査ハンモックは2025年12月16日、情報システム部門500人を対象に実施した、Windows更新プログラム管理サーバーソフトウェア「Windows Server Update Services(WSUS)」の利用状況とWindowsの更新管理に関する調査の結果を発表した。41.2%がWSUSの開発が終了したことを知らなかったと回答。社内のWindows端末の更新管理にWSUSを利用しているユーザーは20.6%だった。また、移行を進めている42.7%と今後1年以内の移行を検討している26.2%を合わせ、約7割がWSUS代替手段への移行を検討している。

PAGE TOP