[新製品・サービス]
日立、Cosminexus Version 8を発表、作業プロセスを可視化するポータルを構築
2008年11月21日(金)IT Leaders編集部
日立製作所は2008年10月2日、柔軟なシステム拡張や変更を可能にするソフトウエア群「Cosminexus(コズミネクサス)」の新版Version 8を発表した。目玉は、新しくラインナップに加えた業務ポータルの開発・実行ソフト。作業の進め方など属人的になりがちな業務ノウハウを可視化し、複数の社員間で共有できる。アプリケーションの実行基盤であるミドルウエアの性能改善も図った。
製品の特徴
Cosminexusは、複数の機能(サービス)を柔軟に組み合わせてシステムを構築する「SOA(サービス指向アーキテクチャ)」を実現するためのソフト群。アプリケーションサーバーソフトやトランザクション管理用ミドルウエア、サービスの連携を制御するソフトなどで構成する(図)。日立は10月3日から新版の「Version 8」の販売を開始した。
新版の目玉である「uCosminexus Navigation Platform」は、業務ポータルの開発・実行ソフトだ。提案書作成やシステム復旧など各種作業手順を示したフロー図を作成すると同時に、各プロセスの作業内容を記載した画面を生成する。業務ポータルの利用者は、作業手順と作業内容の詳細をひと目で把握できる。伝票処理のような定型業務と違い、提案書作成や顧客対応は属人的になりやすい。そうした業務のやり方を可視化することで、ベテランのノウハウを共有しやすくする。
作業ログを取得する機能も備える。ログを解析することで、業務停滞の原因となるプロセスを突き止め、改善につなげることも可能という。
日立は、アプリケーションサーバーソフト「uCosminexus Application Server」の性能も改善した。Javaで開発したアプリケーションは、未使用のメモリーを解放する際にプロセサを長時間にわたって占有する。このため処理が一時的に停滞したり、レスポンスが低下したりする。新版は独自方式のメモリー管理機能を搭載して、Javaアプリケーションのレスポンス低下を防いだ。
出荷時期と価格
uCosminexus Application Serverの出荷は2008年11月28日、価格は126万円。同Navigation Platformは2009年2月27日に出荷を開始する。価格は、アプリケーションサーバーやポータル製品とセットで840万円から。