富士通は2009年4月27日、クラウドコンピューティング・サービス「Trusted-Service Platform」を発表した。新サービスの中核となるのは、サーバーやストレージ、OS、ミドルウェアといったプラットフォーム資源を富士通のデータセンターで運用し、仮想化技術で顧客ごとの環境を用意して貸し出す「システムプラットフォームサービス」である。
同サービスでは今年10月に群馬県館林市に新設するデータセンターをサービス拠点と位置付け、約1000台のサーバーを用意する計画。4月から営業活動を始めているが、サービスの本格提供は今秋以降となる。利用価格は月額17万5000円から。
そのほか、顧客の利便性向上や運用負荷軽減を支援する各種サービスを用意する。「ネットワークサービス」は、多様な端末、アクセス回線を対象にユーザーが社外から企業内ネットワークに接続できるようにする。「セキュリティサービス」は顧客のクラウド環境を遠隔監視して情報資産保護の徹底や資産評価などのガバナンスを支援する。「マネジメントサービス」は、提供するシステム資源やネットワーク、アプリケーションの稼働・運用状況、顧客の利用しているシステムの消費電力などを可視化する。
これらに加えて、業務システムをクラウド向けと自社内運用向けに切り分けながら移行を支援する「インテグレーションサービス」、富士通グループやパートナー、ISVなどが開発した21種(2009年度上期までに30種に拡充予定)の業種/業務アプリケーションをSaaSで提供する「アプリケーションサービス」、ユーザーのデスクトップ環境を総合的に管理する「デスクトップマネージドサービス」も提供する。