サイバネットシステム(以下、サイバネット)は2009年6月23日、米ファイバーリンク(Fiberlink Communications Corporation)が開発・販売を行っているSaaS形式のエンドポイントセキュリティ「Fiberlink」の新サービスを2009年7月1日から順次開始すると発表した。
Fiberlinkサービスは、企業が管理するパソコン(エンドポイント:ネットワーク端末)を望ましいセキュリティ状態で維持するために、セキュリティソフトのコントロール・インベントリ情報収集・各種パッチ配信・検疫ネットワーク・セキュリティレポートをSaaS(Software as a Service)形式で提供する。
企業内LAN環境の中にあるパソコンだけでなく、海外拠点や遠隔地のオフィス・在宅勤務用のパソコン・営業や外出時に持ち歩くモバイルパソコンなど、管理者の手が届きづらいパソコンに対して特に効果を発揮するソリューションである。
このサービスはSaaS形式のため、顧客の管理データはすべてインターネット上のFiberlinkデータセンターで厳重に管理され、サービスの設定やユーザ管理はすべてWebブラウザ経由で行うことができる。
管理が必要なパソコンの設置場所・管理レベルに応じて3つのサービスがある。
Control360
Fiberlinkサービスの中核をなすサービス。Control360を導入することで、企業のセキュリティポリシーを書面上だけにとどまらず物理的に維持することが可能になる。Control360には次の機能が含まれている。
- セキュリティソフトのコントロール
ウィルス対策ソフトやパーソナルファイアウォールなどのセキュリティソフトの挙動を監視し、セキュリティソフトが確実に動作するよう管理する。 - インベントリ情報収集・レポート
パソコンのハードウェア・ソフトウェア情報をインターネット経由で収集する。常時社外にあるパソコンでもインターネットに接続するタイミングで情報をデータセンターに吸い上げる。 - セキュリティパッチ配信
マイクロソフトのセキュリティパッチやウィルス対策ソフトの定義ファイルをユーザに代わって確実に適用する。 - 検疫ネットワーク
あらかじめ設定したセキュリティ条件に満たないパソコンの社内ネットワークへの接続を制限することで、社内ネットワークをウィルス感染などから保護する。 - セキュリティレポート
管理対象パソコンのセキュリティ状況を違反の内容を含め管理者にグラフなどを多用し報告する。
Visibility360
Visibilty360は企業のエンドポイントの状態を可視化するのに役立つ。インターネット経由で情報を収集するので、遠隔地やモバイルなどパソコンの所在を問わず一元管理が可能になる。Visibility360には次の機能が含まれている。
- インベントリ情報収集
- インベントリレポート
Mobile360
Mobile360はモバイル環境で業務を円滑に遂行するための通信手段とControl360と同様のエンドポイントセキュリティを提供する。ユーザーはMobile360を利用することで、ロケーションを問わずセキュアに業務を遂行できる。
- Mobile360で利用できるモバイル通信サービス
ダイヤルアップ/ISDN/ブロードバンド/Wi-Fi(802.11)/PHS/携帯電話(W-CDMA、GPRS、EDGE)
Fiberlinkサービスの価格(100ユーザあたりの月額金額、税込み)は次のとおり。
「Control360」 : 12万6000円。
1ユーザあたりの使用料 : 945円、セキュリティレポート使用料 : 3万1500円。
「Visibility360」 : 7万3500円。
1ユーザあたりの使用料 : 420円、セキュリティレポート使用料 : 3万1500円。
「Mobile360」 : 15万7500円。
1ユーザあたりの使用料 : 1260円、セキュリティレポート使用料 : 3万1500円。
※上記金額以外に管理用ポリシー作成費用が発生する。Mobile360には、別途通信費用が必要になる。
Fiberlinkサービス
http://www.cybernet.co.jp/fiberlink/
ファイバーリンク
http://www.fiberlink.com/
サイバネットシステム
http://www.cybernet.co.jp/