日立ソフトウェアエンジニアリング(以下、日立ソフト)は2009年8月11日、「コンテンツ運用支援ソリューションMEANS(Metadata Extraction And Navigation System)」の販売を同日より開始すると発表した。「コンテンツ運用支援ソリューションMEANS」は、証憑書類等の電子管理を支援する「MEANS紙文書電子化ソリューション」と、ファイルサーバの不要ファイルを廃棄し運用活性化を支援する「MEANSファイルサーバスリム化ソリューション」という2つの製品で構成されている。出荷開始は、2009年10月1日に予定されている。
日立ソフトは、企業内のコンテンツ(電子文書)の管理と操作環境を提供するコンテンツ運用基盤ソフトウェア「MEANS/Base」(ミーンズ/ベース)を開発。「MEANS/Base」は、ファイルサーバを監視し、コンテンツから属性情報を自動抽出して、コンテンツをファイルサーバにおいたまま、属性のみをインデックスとして管理する。属性情報とは、タイトル・日付・顧客名・管理番号等の情報の他、ファイルシステムのプロパティ情報のことである。その属性を使ってコンテンツを分類し、仮想的なフォルダを設けてツリー表示することで、格納サーバやフォルダに依らずコンテンツを仮想的に一元管理するとともに、仮想表示結果から実コンテンツの物理操作(移動、コピー、削除)を提供する。そして、今回販売される「コンテンツ運用支援ソリューションMEANS」とは、その「MEANS/Base」をコアとしたソリューションの総称である。
個人のPCに置かれていたコンテンツは、セキュリティやバックアップの観点からファイルサーバで集中管理されるようになってきている。また、グリーンITや業務効率化を背景として、ペーパレス化やサーバ集約が進み、ファイルサーバ上のコンテンツはますます増加傾向にある。このような状況下で、増え続けるコンテンツをいかに管理し、効果的に運用していくかが企業にとって重要な課題となっている。その課題を解決するのが、「コンテンツ運用支援ソリューションMEANS」の2製品になる。
「MEANS紙文書電子化ソリューション」
企業内の紙文書を、既存の複合機でイメージデータ化してファイルサーバに格納するだけで、コンテンツを自動的に分類・整理し、共有・活用を促進する。
1. 紙文書のスキャン運用の作業時間を大幅に省力化できる。
- スキャン時の登録シート作成、スキャン位置指定が不要。
- スキャンデータのファイル名の変更や、物理フォルダへの仕分けが不要。
- 簡単属性編集ユーティリティで、Excelシートを使用して容易に属性を編集できる。
2. 従来の運用手順を変更する必要がない。
- 既存の複合機でファイルサーバにイメージデータを格納するだけで利用できる。
- MEANSからファイルサーバを参照するため、システムへの登録処理が不要。
3. システム運用・保守工数が増えない。
- ファイルサーバのフォルダのアクセス権に従い制御するので、新たなアクセス権設定は不要。
- ブラウザを使用して閲覧するので、クライアントPCの設定・保守が不要。
価格は、1サーバライセンス(500ユーザ、100万文書対応)315万円~(税込み)。
「MEANSファイルサーバスリム化ソリューション」
企業内のファイルサーバから、不要ファイル候補を自動検索してダッシュボード表示するとともに、コンテンツを共有・活用するなかで不要ファイル候補を逐次通知して削除を促し、ファイルサーバの使用容量の節約と運用活性化を支援する。
1. 日々の業務の中で、少ない負担で不要ファイルの削除を促進できる。
- コンテンツの内容から不要ファイル候補を自動判別する。
- 日々のファイルの共有・活用の際に、不要ファイル候補を逐次リコメンド表示、不要ファイルの削除を促す。
- 削除したファイルはゴミ箱エリアに移動。簡単に戻せるので、気軽に削除できる。
2. 情報システム部門のファルサーバ運用コストを削減できる。
- ディスク増設費用を削減できる。
- ディスク使用量の削減により、バックアップ作業時間やバックアップメディア費用を削減できる。
3 企業内利用部門からのディスク容量拡張申請の妥当性判断ができる。
- 全社のディスク無駄遣い状況を簡単に把握できる。
- 分析レポート(ダッシュボード)により、利用者に削除を促す客観的事実を提示できる。
価格は、1サーバライセンス(500ユーザ、100万文書対応)315万円~(税込み)。
同社は今後も、「MEANS/Base」の機能を基に、「情報共有・情報活用」「セキュリティ」「運用・管理」の各市場に向け、具体的業務に適合したソリューションを提供していくとしている。