SAPジャパンと企業の変革支援などのコンサルティング企業エル・ティー・エス(LTS)は2009年9月7日、SAPシステムの導入後に実際に業務を行うユーザーが抱える課題の整理や解決を支援し、システム導入の当初の目的である経営・業務効率の向上につながる「定着化アセスメントサービス」の提供を開始すると発表した。
発表によれば、SAP製品を導入したにも関わらず、顧客が期待どおりの効果を発揮できないという場合、「導入目的や、導入後の新たな業務プロセスについての理解不足」、「新規オペレーションへの移行期間不足」や、「不十分なトレーニング」等が挙げられる。しかし、そうした点を認識しながらも、SAPアプリケーションの定着化への取り組み不足によって、業務の混乱や遅れ、精度に問題のあるデータの生成など、経営・業務効率の向上を妨げる状況が発生しているという。
SAPではそれらの状況を解決するために、LTSを含むパートナー各社と連携し、2009年4月に「エデュケーション・エキスパタイズ・パートナー制度」を設立、SAP製品の円滑かつ効果的な使用とSAPシステムの定着化を支援してきた。
今回発表された「定着化アセスメントサービス」は、こうした支援をさらに一歩進めるためにSAPとLTSが共同で開発したもので、定着化専門のコンサルタントが現場の担当者にヒアリングを行って、直面している課題を整理・診断し、改善点を明確にしたうえで具体的な解決策を提案していくというもの。
同サービスは、以下の3つのプロセスから構成される。
- 簡易ヒアリング
- ヒアリング結果フィードバック
- 追加アセスメントの提供
最初の2ステップの診断サービスをSAPジャパンが無償で提供し、オプションとなっている追加アセスメントをLTSが担当する。追加アセスメントには、マニュアル簡易診断、ユーザーサポート業務簡易診断、ユーザー定着化診断などが含まれ、より詳細な診断を提供する。各ステップの所要時間は1週間程度で、顧客のユーザー定着化を迅速に支援することが可能になるとのこと。
エル・ティー・エス
http://www.lt-s.jp/