日立製作所(日立)は2009年10月8日、統合サービスプラットフォーム「BladeSymphony」の小型高集積モデル「BS320」において、同社独自開発によるサーバー仮想化機構Virtage(バタージュ)を標準搭載したサーバブレードを、10月9日から販売開始すると発表した。それにより、高集積ブレードサーバー「BS320」における仮想化環境の構築が可能となる。
Virtageは、プロセッサやメモリなどのハードウェアリソースを複数の論理サーバー(仮想サーバー)に分割し、それぞれ独立したサーバーとして利用できるサーバー仮想化機構。ハードウェアレベルで仮想化を実現しているため、高性能・高信頼な仮想化環境の構築が可能となる。従来、BladeSymphonyのハイエンドモデルで提供されてきたが、高信頼な仮想化環境のニーズが中小規模の基幹システムへも拡大していることから、小型高集積モデル「BS320」において、Virtageを搭載したサーバーブレードの販売を開始するとのこと。
また同時に、Virtageによる仮想化環境に対し、Red Hat Enterprise Linuxを定額サポートする「日立サポート 360 サポートサービス for Red Hat Enterprise Linux 5(Virtage)」を新たに提供する。それにより、Linux環境の保守費用を低減し、サーバー統合時の保守コストを削減することが可能になる。
今回発表された製品の概要は以下のとおり。
1. BS320向けにVirtage搭載のサーバーブレードを提供
BS320向け「PCI拡張サーバブレード」にVirtageを標準搭載し、提供する。同社独自のハイパーバイザーにより、高信頼な仮想化環境の構築が可能になる。「PCI拡張サーバブレード」(OSレスモデル)の価格(税込み)は、34万6,500円から。10月30日より提供開始する。
2. 仮想化環境の構築を支援する各種サービス
機能拡張時の最新ファームウェアの提供や問題解決支援などを行う「日立サポート 360 BS320 Virtageサポートサービス」を新設するほか、BS2000、BS1000で提供している「Virtage EasyStartサービス」や、システム設計・構築などのプラットフォームソリューションをBS320にも適用し、仮想化環境の導入・保守をサポートする。また、仮想化環境向け評価・検証施設「Virtageコンピテンス・センター」にも同製品を設置し、各企業の評価・検証作業を支援していく。
3. 仮想化環境でのLinux定額サポートを新設
Virtageによる仮想化環境に対し、「日立サポート 360 サポートサービス for Red Hat Enterprise Linux 5(Virtage)」を新たに提供。同サービスは、Red Hat Enterprise Linuxの実行環境を1ライセンスで1サーバー(4論理サーバーまたは10論理サーバー)まで定額で提供するもので、BS320に加え、ハイエンドモデルのBS2000、BS1000でも利用できる。価格(税込み)は、年額20万6,640円から。10月9日より提供開始する。
統合サービスプラットフォーム「BladeSymphony」
http://www.hitachi.co.jp/products/bladesymphony/
「Virtage」
http://www.hitachi.co.jp/products/bladesymphony/virtual/virtage.html
「日立サポート360」
http://www.hitachi.co.jp/Prod/comp/soft1/support360/