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マイクロソフトがSQL Serverのロードマップ公表、クラウド/自社運用の“両刀遣い”が目玉

2010年1月12日(火)IT Leaders編集部

マイクロソフトは2009年11月25日、データベース「SQL Server 2008 R2」および「SQL Azure」の今後のロードマップを公表した。自社運用でもクラウドでも、同様に扱える柔軟性を特徴に打ち出す。

DBのラインナップ

持たざるIT化で柔軟性を追求するクラウドか、自らの管理下という安心感が伴う自社運用(オンプレミス)か─。とかく「1か0かの二者択一」で語られがちなクラウドだが、そこに「良い所どり」という解を示しているのがマイクロソフトである。

同社がWindows Azureをベースに打ち出したクラウド戦略は、クラウドとオンプレミスを連携させるハイブリッド環境を独自の特徴と位置付ける。その中でも中核をなす製品の1つがデータベース。オンプレミス向けの「SQL Server 2008 R2」と、クラウド向けの「SQL Azure」だ(図)。「2つのDBを単一アーキテクチャで提供する。ユーザー企業は、これまでの投資をムダにすることなく、より柔軟にシステムを構成できる」(サーバープラットフォームビジネス本部 業務執行役員 本部長の五十嵐光喜氏)。

図 SQL AzureとSQL Server 2008 R2連携による利用者のメリット
図 SQL AzureとSQL Server 2008 R2連携による利用者のメリット

各製品の概要と特徴

SQL Server 2008 R2には、「アプリケーション/マルチサーバー管理」機能を追加する。複数サーバーの稼働率(DBインスタンスごとのプロセサやディスクの利用状況)を監視し、アプリケーション動作に最適なサーバーを動的に割り当てるもので、サーバーリソースの柔軟な運用を可能とする。

拡張性も強化。スケールアップについては、最大256論理プロセサに対応する。一方でスケールアウトは、買収したDWHアプライアンスベンダー、データレグロ社の技術を生かし、大容量データを大規模並列処理する機構を取り入れる。「Datacenter」「Enterprise」など6つのエディションで構成する。

SQL Azureは、クラウド上に実装したRDB機能を提供するサービス。DBエンジン本体のほか、他のシステム/サービスとデータを同期する「Data Sync」や、データ分析処理を担う「BI」など複数サービスの総称だ。SQL Serverとシームレスに連携する機能を備え、技術者はこれまでのスキルを生かしてアプリケーションを開発できるという。当初は、容量10GBの「Business」、1GBの「Web」をラインナップする予定。

提供開始時期

SQL Server 2008 R2の提供開始は2010年上半期。SQL Azureは2010年2月から商用課金を開始する予定だ。

関連キーワード

Microsoft / SQL Server / RDBMS / Azure

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