ヤフーは2009年12月8日、カンファレンス「SaaS WORLD TOKYO 2009」の開幕記念講演で、同社のクラウド戦略を発表。サーバーやストレージなどのハード資源に加え、開発実行環境や認証/課金の基盤、アプリケーションを法人向けにサービスとして提供する方針を明らかにした。
「Yahoo! Japan」との連携を視野に入れ、その集客力や運営で得られる各種情報を、クラウド利用企業に対するマーケティング支援につなげられることを他サービスとの差異化ポイントに挙げる。
「Yahoo! IDを利用するアクティブユーザーは年間2530万人。例えばクラウドを活用する企業の顧客向けポイントシステムと連携させる仕組みを用意すれば、売上向上に貢献できるはず」(R&D統括本部 統括本部企画室 室長 大矢俊樹氏)。
グループ企業のIDCフロンティアが提供するクラウド基盤「NOAH」を用いるなどしてプラットフォームの規模拡大も進める。価格体系や提供開始時期は未定。「2010年には具体的なプランを発表したい」(同氏)との発言にとどまった。