日本電気(以下、NEC)とNECフィールディングは2010年1月12日、顧客企業のITシステム全般を対象として、導入時のIT企画から設計・構築、運用・保守・改善、撤去まで、ライフサイクルに沿ってワンストップで対応する新たなオンサイトサービス「オンサイトライフサイクルマネジメント」の提供を開始すると発表した。同サービスは、NECの「クラウド指向サービスプラットフォームソリューション」における業種共通サービスメニューのひとつとして提供される。
同サービスは、企業の社内環境またはデータセンタ環境に設置されたホストコンピュータ、サーバ、クライアント、ネットワークの各システムに対して、技術者の常駐やリモートでの運用・保守を行う従来の「オンサイトサービス」を、クラウド指向のサービス導入にも対応させたものである。
「オンサイトライフサイクルマネジメント」の特長は次のとおり。
- ITシステムをライフサイクルで一括サポート
企業内に設置されたITシステムと、企業外に設置されたデータセンタのITシステムを一元管理できる。企業のプライベートクラウド環境も含め、ITシステム全体をライフサイクル管理するため、専門スキルが必要であったシステム管理/トラブル対応を任せることができる。 - 実績に基づいたサービス内容
NECフィールディングが37年間にわたる実績とノウハウをもとに、ITシステムのライフサイクル管理に必要な活動をメニュー化する。顧客企業の運用の実態を評価し、実施すべき改善事項を提案するとともに、標準化・手順化などを実施することでプロセスの改善を支援。ITシステムのトラブルにより発生するビジネスインパクトの予測や、業種に合わせた運用・保守統括の対応形態(常駐・リモート)や保守の形態(単体、システム)などの作業項目を組み合わせ、適切なオンサイトライフサイクルマネジメントを提案する。 - 全国均質なサービスを実現する技術者
同サービスの運用要員として、ITシステムのライフサイクル管理のスキルを有するNECフィールディングのプラットフォームSE(システムエンジニア)が、各ITシステムをワンストップで管理する運用・保守統括を行う。また今年度末までに、NECフィールディングの全国約400カ所の運用・保守拠点に、同サービスを提供できるスキルを持ったアドバンスドCE(カスタマーエンジニア)を1700名配備する予定。これらにより、同サービスを全国で均質に提供する。
またNECフィールディングは今回、独自ソフトウェア「itPLANET」を新たに開発している。これにより、企業の社内環境、利用するデータセンタ環境、NECのデータセンタ環境・製品を横断的に、しかも各種クライアント端末の運用・保守・廃棄までのステータスをリアルタイムで確認できる。
「オンサイトライフサイクルマネジメント」の概要は次のとおり。
- サーバライフサイクルマネジメント
事業を進める上での基幹となる業務アプリケーションやミドルウェアを含め、サーバシステムとしてライフサイクル管理を行い、業務が支障なく進められるよう効果的にサポートする。 - ネットワークライフサイクルマネジメント
社内ネットワークやインターネット接続などを管理する。 - クライアントライフサイクルマネジメント
資産管理や、導入時のアプリケーションインストール・パソコンの設定を一括で実施。問い合わせからトラブル対応までサポートする。 - システム保守
すでに運用されているITシステムのトラブル予防・保守業務を実施。トラブルが発生した際には、迅速にシステムの復旧対応を行う。
「オンサイトライフサイクルマネジメント」の提供価格は、240万円/月(モデルケースの場合)~。
モデルケースとは、サーバ50台、ネットワーク機器30台、クライアント1000台の程度のシステムを、リモートでサービス提供した場合(技術者は週に1回訪問)。
同社は、今後3年間で300社への同サービス導入を目指すとしている。
オンサイトライフサイクルマネジメント
http://www.fielding.co.jp/service/oslcm/
NECフィールディング
http://www.fielding.co.jp/