KDDIは2009年12月17日、企業向け通信サービス「Global IP-VPNエコノミー」を発表。120の国や地域での提供を開始した。主なサービス対象は、日本企業の海外拠点である。具体的には、中小拠点のメイン回線や、大規模拠点のバックアップ回線としての用途を想定している。
新サービスのセールスポイントは、従来の専用線を使ったVPNサービスに比べて低価格でありつつ、インターネットVPNより高品質であることだ。
価格面では、アクセス回線に各地の通信事業者が提供するDSLを利用するため「既存のVPNサービスより、料金を3〜4割抑えられる」(石川雄三執行役員ソリューション事業本部長)としている。
一方、バックボーン回線に米バーテラ社の閉域MPLS(Multi-Protocol Label Switching)網を採用し、通信品質を確保する。日米間の通信の場合、インターネットVPNで160ミリ/秒の遅延が発生するところ、新サービスは同じ条件で130ミリ/秒に抑えられるという。このほか、パケットロスの発生率を半減できるという。 (力竹)