野村総合研究所(NRI)は、クラウドコンピューティングや仮想化環境を構築または利用したい企業を対象に、最新のオープンソースを活用し、OSから業務アプリケーション、関連する業務シナリオまでをパッケージにしたシステムテンプレート「OpenStandia on クラウド」の提供を2010年5月12日より開始した。
同社が提供する「OpenStandia」は、オープンソースソフトウェア(OSS)によるワンストップサービスで、Tomcat、JBoss、MySQL、PostgreSQLなど約50種類のOSSについて保守サポートやコンサルティングなどのサービスをワンストップで提供している。「OpenStandia on クラウド」は、同社がこれまで培ってきたOSSによる各種ノウハウや、事例・実績をベースに、システムおよび業務シナリオをテンプレート化したもの。
「OpenStandia on クラウド」の主な特徴は以下のとおり。
- OS、ミドルウェア、アプリケーション、業務シナリオのセットが既に仮想サーバー上で設定されているため、独自システムの設計や構築などの工程が不要となり、情報システムの構築にかかる費用の削減や期間の短縮が可能
- 業務アプリケーションが多種用意されているため、個々の企業は自社のニーズに合ったものを選択することで、すぐに活用が可能
- OSSを活用することで、商用パッケージを利用した場合に高額になりがちなライセンス費やシステム導入のコストを削減可能
- 利用料を月額課金制にすることでシステム導入の敷居が低くなり、企業側での投資が容易
- 利用企業の状況や必要性に合わせた、顧客ごとのカスタマイズが可能
2010年5月時点で、以下のシステムテンプレートの提供が予定されている。
- 「情報共有(ポータル)」:グループ企業ポータル、本支店間・本部店舗間ポータル、Notes/Domino連携、Google Apps連携、モバイル(携帯)ポータル(2010年10月開始予定)
- 「ワークフロー」:グループ企業間ワークフロー、本支店間・本部店舗間ワークフロー、モバイル(携帯)ワークフロー(2010年10月開始予定)
- 「情報分析(BI)」:営業情報分析 for Salesforce CRM
- 「シングルサインオン」:企業内システムシングルサインオン、Salesforce CRMシングルサインオン、Google Appsシングルサインオン
- 「メール」:メールサーバアプライアンス
今後、システムテンプレートは順次追加し、最終的には約100種類を提供する予定とのこと。
なお同社は、5月12日~14日に東京ビッグサイトで開催中の「第1回クラウドコンピューティングEXPO」において、「OpenStandia on クラウド」の展示・デモ紹介を行う。
「第1回クラウドコンピューティングEXPO」出展
http://openstandia.jp/event/event20100512.html
「OpenStandia on クラウド」
http://openstandia.jp/services/on_cloud.html
野村総合研究所(NRI)
http://www.nri.co.jp/