米オラクルが買収したことで、騒がれているSPARC/Solaris環境の行方。オラクルは「SPARCへの投資を継続する」と表明しているが、ユーザーから見れば別の選択肢が欲しいのも事実だろう。そんな中で、“救世主”というと大げさだが、実用的な解決策が近く登場する。スイスに本拠を置くStromasysが開発する「CHARON」がそれだ。
「CHARON」は、SPARC搭載サーバーの機能をソフトウェアでエミュレートし、x86サーバー上でSPARC版Solarisとアプリケーションを稼働させる。「SPARC/Solarisレガシー」を、そのままx86上にマイグレーションできるわけである。
エミュレーションとなると性能が気になるが、「最近のx86プロセサは十分高速なのと、CHARONの実行プログラムは300KB程度でコンパクト。少し前のSPARCサーバーのアプリなら、現在のノートPCでも軽快に動作させられる」(同社CTO兼会長のロバート・ボアーズ博士)。当然だが、プロセサだけではなく、I/Oなど周辺機器もエミュレートする。
Stromasysはこれまで、旧DEC(現米ヒューレット・パッカード)のミニコン「VAX」や後継の「Alpha AXP」用のソフトを、x86機で動かすエミュレータを開発してきた。国内では帝人デュポンフィルムなどが採用している(詳細は弊誌2010年3月号)。ボアーズ博士が旧DEC出身だったためだが、「VAXやAlpha版のCHARONを知るユーザーから、SPARC版はないのかという問い合わせが増えてきた」という。
なおCHARONはWindows上で稼働する。すでに製品は完成しており、5月末には価格や出荷時期を決定する見通し。国内代理店であるエフ&アイキューブ(東京都台東区)によると、「50万円から100万円程度を想定している」(同社の古谷幹則代表取締役)。国内のデータセンター事業者と提携し、仮想アプライアンスとしての提供も検討中だ。 (鳥越)
-
AI時代の“基幹インフラ”へ──NEC・NOT A HOTEL・DeNAが語るZoomを核にしたコミュニケーション変革とAI活用法
-
加速するZoomの進化、エージェント型AIでコミュニケーションの全領域を変革─「Zoom主催リアルイベント Zoomtopia On the Road Japan」レポート
-
14年ぶりに到来したチャンスをどう活かす?企業価値向上とセキュリティ強化・運用効率化をもたらす自社だけの“ドメイン”とは
-
-
-
-
生成AIからAgentic AIへ―HCLSoftware CRO Rajiv Shesh氏に聞く、企業価値創造の課題に応える「X-D-Oフレームワーク」
-
-
-
「プラグアンドゲイン・アプローチ」がプロセス変革のゲームチェンジャー。業務プロセスの持続的な改善を後押しする「SAP Signavio」
-
BPMとプロセスマイニングで継続的なプロセス改善を行う仕組みを構築、NTTデータ イントラマートがすすめる変革のアプローチ
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-



