仕事の合間にコーヒーブレイク。せっかくなら美味しい1杯にこだわりたい、ということでオフィスでも豆を挽いてドリップしているのでありました。今回は、そんな時に役立つグッズの紹介です。
仕事の節目でブレークを入れる時、長引きそうな会議に臨む時、ランチ後の睡魔と戦う時…。ゆるみがちな集中力を引き締めるには、好みの飲料でリフレッシュすることが1つの有効策です。
コーヒー好きの筆者は、やや濃いめのブラックコーヒーが気分転換の定番。とはいえ、その都度コーヒーショップに足を運ぶのは往復に時間がかかるし、かといって身近にある自販機のそれは必ずしも口に合わない。で、いつしかオフィスでも自分でドリップしてコーヒーを飲む習慣が付きました。

コーヒーを淹れる道具として、このところ愛用しているのは「Sino Sky Design」ブランド(ファインスカイ社)の「GAMAGA」シリーズ。
オフィスに常備しているのは、この中の「Mobile Cafe」というモデルで、片手で持ちやすいボトル(250ml)と専用ドリッパーがセットになった商品です。締切ラッシュの週など、いつもより多くの量を飲む時には、容量400mlの大型ボトル版「Neo-Black」を家から持ち込みます。
ドリッパーの内部には、繰り返し使えるメッシュフィルターを装備。ここにコーヒーの粉を入れ、上からお湯を注いで抽出するのですが、実はこのドリッパー、底部にちょっとした工夫が施してあります。
簡単に言うと、通常は洗面台の栓が閉じたような状態になっており、すぐにはコーヒーが下に流れ落ちないのです。新鮮なコーヒー粉に熱湯を注ぐと、湯分を含んで膨らみ泡立ったような外見になりますが、前述の機構によって、この状態を保ったまま好きな時間だけ「蒸らす」ことができるのです。
写真2:コーヒー豆を入れたドリッパーにお湯を注ぎしばし蒸らす(左)。小型ボトルの場合は、インフューサーと呼ぶ専用台座の上に載せると栓が押し開かれコーヒーが流れ落ちる。大型ボトルはキャップ部がインフューサーの役割を兼ねる構造に
頃合いを見計らい、インフューサーと呼ぶ専用台座を乗せたボトルの上にドリッパーをセットすると、栓が下から押し開かれ、はじめてコーヒーが下に抽出されます。ドリッパーの手軽さで、簡易サイフォンのような淹れ方ができるとも言えるでしょうか。
ドリッパーもボトルもステンレスの真空2重構造になっているので、作業で熱い思いをすることもないし、コーヒーがぬるくなることもありません。いつもは蒸らすこと3分ちょっと。豆の種類や挽き方にもよりますが、じわり濃いめの味の奥にほんのり甘みを感じる仕上がりになります。時折、メッシュフィルターをくぐり抜けたコーヒーの微粉が舌にまとわりつきますが、それもまた後味として癖になります。

さて、どうせなら豆も挽きたてを味わいたい。というわけで机の引き出しにコーヒーミルも常備してあります。さすがに電動ミルは音が響いて周囲に迷惑をかける(以前、カリタのナイスカットをオフィスで使って顰蹙をかった経験あり)ので、手動品を愛用。ここしばらく使っているのがジャパンポーレックス製のハンドミルです。
歯がセラミックでメンテナンスが楽なのに加え、目の細かさも簡単に調整できてなかなか重宝。今年になって従来品よりコンパクトなモデルも登場したので早速これも新調しました。コーヒースプーンに2杯ほどの豆を入れ、ゴリゴリとハンドルを回すこと1分ほどで準備万端!

写真4:ラッセルホブスの電気ケトル。沸いたお湯を少しずつ注ぐのに適した形状がお気に入り
お湯はどうするか。実は、注ぐ湯量をコントロールしやすい形状が気に入ってラッセルホブスの電気ケトルを職場に持ち込んではいるのですが、利用頻度はさほど高くありません。コーヒーの味は豆の質もさることながら、そもそもの水のおいしさに依るところが大きい。この点、オフィスビルの給湯コーナーの蛇口をひねって出てくる水は今ひとつな感じなのです。
かといって、いちいちミネラルウォーターを買ってくるのは、手間もコストもかかってしまう…。幸い、今のオフィスには業務用のウォーターサーバー(やや軟水のミネラルウォーター)があり、しかも熱々のお湯も注げる仕様となっているので、もっぱらこちらを利用させてもらう日々です。
もっとこだわるなら、コーヒーの生豆を自分でローストするという道もあり!? 実のところ、自宅で簡易ロースター(商店街の福引などに使われる“ガラポン”のような形状のモデル)を使って自家焙煎に挑んだこともあるのですが、思った以上に時間がかかるし、素人ゆえに今ひとつ品質が安定しない…。
煎りたての豆は確かに美味しいのですが、ここは業務用焙煎器を備えた専門業者に頼った方が間違いないし効率的。無理のない範囲で美味しいコーヒー豆を求めるなら、いつも焙煎中の香りが立ちこめ、商品回転率の高いお店を見つけるのが得策というのが実感です。いつしかホコリにまみれたマイ焙煎器。「こだわりと行き過ぎを取り違えているんじゃない?」とは家人のご指摘です。
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