ネットスイートは2010年11月16日、「NetSuite OneWorld」の最新版となる「NetSuite OneWorld Release J 2010」を発表した。
NetSuite OneWorldは、複数の海外拠点を持つ多国籍企業に向けたクラウドERPソリューションで、ベースとなるクラウドERPスイートNetSuiteのオプションとして提供される。国内での最新版となる「NetSuite OneWorld Release J 2010」は、グローバル企業向けに海外拠点のビジネスプロセスの統合・管理、複数子会社の在庫管理、各国ローカルの税制への対応、ヨーロッパ市場への対応の拡張、外貨ベースでの償却処理と再評価機能、業務プロセス変革時の柔軟かつ容易なフロー制御、先進的なユーザーインターフェイス、およびGoogle Appsとの連携など、様々な新機能をクラウド環境で提供する。
同製品の主な新機能は以下のとおり。
- グローバルな在庫管理機能の拡張
複数子会社からなる多国籍企業に洗練された在庫管理機能を提供。ウェブブラウザ上の操作だけで、どの子会社の間でも、いつでもどこでも在庫を簡単に移動できる。 - さらに多くの国で利用できる、簡易化された税務報告
アメリカ、イギリス、オーストラリア、日本に加えて、新たにドイツ、オランダ、ニュージーランド、カナダ、フィリピンの税制対応が強化。複数のローカルな税制に対応する必要があるグローバル企業は、自動化された各国独自の税務報告や自動化された税計算をより多くの国において利用できる。 - ヨーロッパでの多国籍な会計基準コンプライアンスに準拠
独立系のソフトウェア監査組織であるIT Auditによる厳しい監査過程を経て、オーストラリアとスイスの会計基準への対応が認定された。ドイツの会計基準(German Auditing Standard PS 880)への認定、英国勅許会計士協会によるイギリスでの認定、および日本の会計基準への対応を補足する。 - グローバルな通貨オプションの拡張
従来以上に多国籍企業の外貨処理業務への対応を強化。費用の償却処理を外貨ベースでも柔軟に行えるようになったため、外貨建残高の再評価を効率的に管理できる。 - Google Appsとの連携
すべての業務がクラウド上で実行でき、特に遠隔地にある子会社にとっては、コスト削減や使い勝手においてメリットがある。管理者はロールベースの承認によってOpenIDアクセスを管理できる。 - 先進のユーザーインターフェイス
最新のルックアンドフィールとシンプルなナビゲーションが、簡単かつ少ないクリックで業務を処理できる。
同製品の月額利用料(10拠点まで含む1企業あたり)は21万円(税別)。ほかにNetSuiteの基本料金5万5,000円(税別)と1ユーザーあたり月額利用料8,700円(税別)が必要。
ネットスイート
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