NECは、同社のクラウド基盤「クラウド指向サービスプラットフォーム」で提供するSaaSの拡充に向けて、11月に海外ERPベンダー2社と協業した。
独SAPとは、「SAP ERP」の機能をSaaS型で提供していくことで合意した。日系企業を対象に、経理機能から提供を開始。順次、販売や購買機能を追加するという。
この協業に先立ち、NECは「SAP Cloud Services-Certified」を日本企業として初めて取得した。これは、セキュリティや運用管理など、SAPが設定した独自の基準をクリアしたデータセンターを認定するもの。
もう1社の協業先は、スウェーデンのERPベンダーであるIFSだ。同社のERPパッケージである「IFS Appli-cations」の機能に、ファームバンキング連携や手形といった日本企業向け機能を追加したSaaSをグローバルに提供する。このSaaSでは会計や販売、物流、生産管理といった機能群を、30以上のモジュールに細分化。モジュールごとに月額利用料金を設定する。ユーザー企業は、自社の事業環境やニーズに応じてモジュールを選択できる。導入目標は、5年で50社。 (力竹)