ワークスアプリケーションズ(以下、ワークス)は2010年12月24日、国際会計基準(IFRS)コンバージェンス項目である「包括利益の表示に関する会計基準」および「会計上の変更及び誤謬の訂正に関する会計基準」に対応した、「COMPANY Financial Management ~2011年度IFRSコンバージェンス対応版~」の提供を開始したと発表した。なお、すでに同製品を利用しているユーザー企業へは、無償バージョンアップ版が提供される。
「包括利益の表示に関する会計基準」は、2011年3月31日以後終了する連結会計年度の年度末に係る連結財務諸表から適用される会計基準である。この会計基準により、企業グループは、特定期間の財務諸表において認識された純資産の変動額のうち、持分所有者との直接的な取引によらない部分を「包括利益」として開示する義務が生じる。
また、「会計上の変更及び誤謬の訂正に関する会計基準」は、会計方針の変更、表示方法の変更および誤謬の訂正が行われた場合に、過去の財務諸表の遡及処理に関する取扱いや、会計上の見積りの変更に関する取扱いについて取り決められた会計基準である。これにより、企業が2011年4月1日以後開始する事業年度の期首以後、会計方針を変更する場合等には、新たな会計方針を可能な限り過去に遡って遡及適用する等の対応が必要となる。
「COMPANY Financial Management」に新たに搭載された主な機能は次のとおり。
- 包括利益計算書(2計算書方式、1計算書方式)に対応する、包括利益計算書機能
- 過年度遡及修正のための連結財務諸表の複製および修正を可能にする、連結財務諸表の版管理機能
- IFRS/日本基準といった複数の会計基準ごとに管理が可能な複数会計基準対応機能
- 日本基準に則り税務/財務を分けて連結範囲を管理するグループ法人税制管理機能
ワークスは、IFRS対応についての議論の場として、会計シリーズを利用している大手企業の大半が参加し、検討や意見交換を行う「COMPANY ユーザーコミッティ IFRS分科会」を今年度より開催している。「COMPANY Financial Management ~2011年度IFRSコンバージェンス対応版~」のIFRS対応機能は、この分科会で得たユーザー企業の声を反映しているという。
ワークスアプリケーションズ
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