ネットワールドは2011年2月25日、英StorMagic社と総代理店契約を締結し、同社の仮想共有ストレージソフトウェア「StorMagic SvSAN」を利用して、冗長化も兼ね備えたVMwareベースの仮想化パッケージ製品「SVP」(Smart Virtualization Pack)を3月1日に発売すると発表した。価格は298万円(税別)から。
StorMagic社の「StorMagic SvSAN」は、VMware vSphereサーバー上の内蔵ディスク領域を、iSCSIの共有ストレージ領域として利用することで、高価で複雑な外付けのSAN/NASストレージの必要なしに、共有データストアを構築できるというもの。2台の物理サーバー上のデータストアを同期してミラーリングを構成するため、通常は外付け共有ストレージが必須となる「VMware HA」や「VMware vMotion」なども利用でき、筐体自体の障害発生時にもデータの冗長性を確保できる。
また、VMware vCenter Serverのプラグインモジュールとして、同一管理コンソールからデータ領域の管理が行えるため、ストレージの専門知識を持たない場合でも手軽に運用が可能。最新版の「StorMagic SvSAN v.4.4」は、厳しい審査が行われるVMware社の認定プログラムに合格し、さらにネットワールド社のVMware認定技術者による検証を通じて、その技術的な信頼性が証明されているという。
今回ネットワールドが発売する仮想化パッケージ製品「Smart Virtualization Pack」(SVP)は、中小規模企業や大企業の多拠点向けに、さらに高いコスト効率とアプライアンス感覚の容易な導入を支援するもので、以下の3種類があり、サーバーとクライアント両方の仮想化ニーズに対応している。
- VMwareによるサーバー統合に最適な「SVP for VMware vSphere」
- 20~70人程度の小規模なシンクライアント化に最適な「SVP for Citrix XenDesktop」および「SVP for VMware View」
SVPはまた、認定技術者による初期設定も含んだ製品構成ながら、カスタマイズも可能で、小中規模の仮想化ニーズを包括的にサポート可能。同社では、今後SVPのラインナップを順次拡充していく。
■「SVP」製品構成と価格
- 「SVP for VMware vSphere」:VMwareによるサーバー仮想化向け
参考価格(エントリーパック):298万円(税別)~ - SVP for Citrix XenDesktop:Citrix XenDesktopによる20~70人のシンクライアント化向け
参考価格(エントリーパック):498万円(税別)~ - SVP for VMware View:VMware Viewによる20~70人のシンクライアント化向け
参考価格(エントリーパック):498万円(税別)~
「SVP for VMware vSphere」には、以下3種類の基本構成がある。
- エントリーパック
StorMagic SvSAN v.4.4、VMware vSphere 4.1をHPサーバーに組み込んだ仮想環境の最小限の構成として、徹底的にコストを抑えたエントリーモデル - パフォーマンスパック
エントリーパックをベースに、全体的な構成をランクアップし、負荷のかかる運用や統合比率を上げたい場合でも十分に実用的なパフォーマンスと信頼性を提供可能なモデル - オールインワンパック
パフォーマンスパックのvCenter用サーバーを強化してVMware ESX化することで、緊急時の運用切り替えや、DataRecoveryによるバックアップまで包括したモデル。中小規模企業の仮想化の、あらゆるニーズに対応可能なオールインワンパッケージ。
また、「SVP for Citrix XenDesktop」および「SVP for VMware View」でも、エントリーパック(20人規模)、スタンダードパック(30人規模)、アドバンスドパック(70人規模)の各VDI(Virtual Desktop Infrastructure)パッケージを用意している。
同社にはVMware製品の販売・技術サポートで長年の実績があり、SVPではパッケージの構成要素すべての保守サービスをワンストップで提供することも可能。VMware認定済みハードウェア・ソフトウェアと3年間の保守および初期設定までを基本パッケージ化することで、これまでコストが割高になっていた小中規模システムの仮想化導入障壁を大幅に軽減するとしている。
StorMagic
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