ERP製品のSMILEシリーズを展開するOSKは2011年4月5日、IFRS(国際財務報告基準)のコンバージェンスに対応した「SMILE BS Rel.4」および「SMILEes Rel.3」を5月20日に発売すると発表した。
SMILEシリーズは発売開始から30年以上、企業のさまざまな業種・業務に対応し、経営管理を強化するための機能を提供している。今回の強化版では、販売、会計、人事給与の「SMILE BS」および「SMILEes」において、IFRSへのコンバージェンス(基準のすり合わせ)対応、グループ会社対応、内部統制の強化などが実施された。強化された機能の詳細は以下のとおり。
【IFRSコンバージェンスへの対応】
- <過年度遡及修正機能の実装>(会計)
2012年3月期より適用される「過年度遡及修正」に向け、会計方針の変更や過去の誤謬(ごびゅう)について、過年度遡及仕訳の登録と、遡及修正後の実績出力が可能。株主資本等変動計算書では、当期期首残高に対する「累積的影響額」「遡及処理後期首残高」の出力が可能。 - <IFRS売上計上基準に対応>(販売)
IFRS売上計上基準である検収基準・着荷基準に対応。得意先の検収報告・受領をもって売上計上することができ(仕入も同様)、出荷情報をもとにした一括での売上計上も可能。各種在庫帳票では、現物在庫や未検収在庫、移送中在庫の把握が可能。 - <マネージメントアプローチへの対応>(会計)
2011年3月期より適用される「セグメント情報開示(マネージメントアプローチ)」では、経営者が経営上の意思決定や業績評価に使用しているセグメント情報の開示が必要となる。そのため、複数のセグメントでの管理と、セグメント別に開示するための資料の作成を可能にしている。
【伝票申請承認機能で内部統制を強化】
- <見積/受注/発注伝票承認>(販売)
情報系システム「eValue NS」ワークフローとの連携により、見積・受注・発注伝票の申請・承認を行う。それにより、不要な発注の防止や、上長の確認を経ての受注契約といった運用が可能になる。 - <仕訳伝票承認>(会計)
eValue NSワークフローとの連携により、仕訳伝票の申請・承認を行うことで、業務のミスを防止。仕訳日記帳等のプルーフリストで、「未申請」「未承認(申請済)」「承認済」の伝票を確認できる。 - <原価集計とプロジェクトのマスタ承認>(販売・会計)
eValue NSワークフローとの連携により、原価集計・原価集計別予算・プロジェクト・プロジェクト予算のマスタの申請・承認を行うことで、マスターデータの入力ミスを防止可能。
【その他の機能強化】
- <グループ会社対応>(販売・会計)
グループ各社の実績や予算、残高を分析用の仮想会社に合算し、グループ全体での各種分析が可能な会社合算機能を搭載。 - <プロジェクト原価の発注管理機能>(会計)
注文書の発行と、発注管理帳票の作成により発注実績を管理。原価実績帳票で発生原価と発注残高を合わせて、発注時点での予算対比が可能。 - <経費承認機能強化>(会計)
eValue NSワークフローの経費承認機能により、銀行振込機能の追加と取引先への債務/支払管理が可能。 - <人事情報の一元管理>(人事給与)(2011年9月より実装)
グループ会社全体の人事情報を一元管理し、給与業務を会社ごとに運用可能。人事情報を会社全体のリソースとして管理することで、データメンテナンス性の向上と、人材の有効活用を支援する。 - <会計連携機能強化>(人事給与)
給与・賞与の仕訳作成機能に加え、社会保険料の事業主負担分の仕訳作成(法定福利費)による、法定福利費の部門別把握が可能。また、テキストによる会計連動も可能。 - <人事給与ドキュメント管理機能>(人事給与)
人事基本情報等の各情報と、eValue NSドキュメント管理の文書(社員の履歴書、業務経歴書、資格合格証等)を関連付けた管理が可能。人事情報と文書情報の一元管理により、文書を探す手間を削減し、業務効率の向上を支援する。
SMILEシリーズの特徴
http://www.osksmile.jp/