富士通は、同社の基幹IAサーバー「PRIMEQUEST 1000シリーズ」に、最新の「インテルXeonプロセッサE7ファミリー」を搭載した5つの新モデルを追加し、2011年4月26日より世界各国で販売を開始した。
「PRIMEQUEST」(プライムクエスト)は、業界標準のオープン・アーキテクチャーと、富士通がメインフレームで培った信頼性と可用性の技術を融合したオープン・ミッションクリティカルサーバーで、同社が2005年より提供している。
今回ラインナップに追加した新モデルでは、1プロセッサあたり最大10コアのインテル製最新CPUの搭載で、従来比1.2倍の性能向上を可能にしたほか、最大メモリ容量も倍増させた。また、従来サポートしていたLinux、マイクロソフトWindows Server、富士通メインフレーム用OSであるOSIV/XSPに加え、新たに、同社オフコン用OSである「ASP」を動作可能とした。
新モデルは、以下の3カテゴリ、全5モデルで構成される。出荷開始はいずれも2011年5月31日で、価格(最小構成での標準価格、税別)は以下のとおり。
- エントリーモデル
- 「PRIMEQUEST 1400S2」(最大4CPU/40コア):340万円から
- 企業システム向けエンタープライズモデル
- 「PRIMEQUEST 1400E2」(最大4CPU/40コア):740万円から
- 「PRIMEQUEST 1800E2」(最大8CPU/80コア):1,180万円から
- 社会システム向けロングライフモデル(最長10年保守)
- 「PRIMEQUEST 1400L2」(最大4CPU/40コア):960万円から
- 「PRIMEQUEST 1800L2」(最大8CPU/80コア):1,540万円から
「PRIMEQUEST 1000シリーズ」は、従来のPRIMEQUEST 1400S、1400E、1400L、1800E、1800Lとあわせて合計10モデルでのラインナップとなる。同社では、新モデルの特徴として以下を挙げている。
- 性能・拡張性
動作周波数2.40GHz、3次キャッシュ30MBの「インテルXeonプロセッサE7ファミリー」を1パーティション上で最大8個(80コア)または4個(40コア)まで構成可能。また、最大メモリ容量を従来の1TBから2TBまで倍増させた。 - マルチOSプラットフォーム
Red Hat Enterprise Linux、マイクロソフトWindows Serverと、OSIV/XSPに加え、富士通のオフコン用OS「ASP」を新規でサポート。顧客の既存資産の確実な継承と、先進技術との融合により、マルチOSが動作可能なプライベートクラウド基盤としてのシステムも構築可能にした。 - 富士通スーパーグリーン製品
- 消費電力の低減
米国の認証プログラムである「80 PLUS」プログラムにおいて、電源変換効率が80%以上の「80 PLUS GOLD」認証を受けた電源ユニットを採用。電源効率や冷却効率向上との相乗効果により、最大消費電力の低減を可能にした。 - 消費電力の見える化
標準で内蔵される「サーバ管理専用ユニットMMB(Management Board)」による電源ユニットの状態監視、および添付ソフトウェア「ServerView Operations Manager」により、消費電力値の見える化を支援。 - 完全鉛フリー化
システムボードをはじめとするプリント板への電子部品搭載時の半田を完全鉛フリー化するなど、欧州におけるRoHS(Restriction of Hazardous Substances)指令のほか、地球の自然環境保護を目的とした各国の法令・規制に適合している。
- 消費電力の低減
新モデルのOSサポート時期は以下のとおり。
- Red Hat Enterprise Linux:2011年5月31日
- マイクロソフトWindows Server:2011年5月31日
- OSIV/XSP:2011年6月30日
- ASP:2011年11月30日
基幹IAサーバ「PRIMEQUEST(プライムクエスト)」紹介サイト
http://primeserver.fujitsu.com/primequest/